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高等部ブログ
2021/03/02
2026/07/18
忠節・長良校舎で英語を担当している高橋です。
リードは推薦入試合格を目指す生徒のために、「推薦入試対策講座」を用意しています。

ちなみに忠節校舎では、ありがたいことに今年度すでに30名近い高3生が申し込みをしてくれています。各スタッフがこれからしっかり対応していきます。
昨年度、推薦入試対策講座に申し込んでくれた生徒の推薦入試合格実績ですが、今回は岐阜薬科大学に絞って紹介します。
岐阜薬科大学7名中6名合格!!
推薦入試合格率85.7%!!
(、、、ちなみに、リード生以外の岐阜薬科推薦入試合格率はたったの26.7%です。)
100%でなかったのはもちろん残念なことでもあるのですが、それでもなかなかの実績ではないかと思っています。
この推薦入試対策講座ですが、実は外部生の方もお申込み可能です。(リード生の方よりも料金はだいぶ高くなってしまいますが、、、。)
リード予備校は岐阜薬科大学の推薦入試対策には自信を持っています。岐阜薬科大学の推薦入試を考えている方はぜひこの講座をご検討ください!
、、、次回はリードの昨年度推薦入試合格実績の別の例として岐阜大学医学部医学科を紹介します。(こちらは岐阜薬科大学よりもさらにトンデモナイ実績が出ています(笑)!)
※※※※※
私がブログを書くのは本当に久しぶりなのですが(笑)、私がブログを書く際には前に忠節校舎で配信していた「リード通信」のバックナンバーも載せています。
今回は2025年2月に出したVol. 40をアップしておきます。情報は当時のものになるのでご注意下さい。
※※※※※
リード通信Vol. 40 (2025年2月号)
1,今月のお話
毎年恒例ですが、「2月のお話」はこれから受験本番を迎える高3生に忠節校舎スタッフが贈る「熱いメッセージ」です!
――――
世の中すべてを味方につけ、頼れるものはすべて頼ろう、というお話。
今あなたは、周りの受験生たちのことを
「ライバルだ」「敵だ」「蹴落としてやろう」「邪魔してやろう」
などという風に思っていませんか?
あなたが戦うべき相手は、もっと他にありますよね。
目の前の解くべき問題とか、(例えば)弱気な自分とか。
別に、誰かを苦しめるために勉強しているわけではないでしょう?
周りの受験生たちは、みんな「仲間」であり「味方」です。
たとえ、試験会場で隣に座った受験生であっても、です。
みんな同じ方向を向き、それぞれの目標達成に向けて、
あなたと同じようにここまで頑張って来たのです。
こういうのを「受験生シップにのっとり」とでも言うのでしょうか、
あなたもぜひ、残りの期間、そして試験当日も、
周りの受験生たちに敬意を表し、エールを送りつつ過ごしてください。
そうすれば、みんなもあなたのことを全力で応援してくれますよ。
あともう少しだけ、みんなで一緒に頑張りましょう!
皆様一人一人に幸せな春が訪れますように!
今橋
――――
問題:
impossibleという英単語があります。
この単語をそのまま「文」にするとどうなるか分かりますか?
山あり谷ありだったとは思いますが、皆さんはここまで一生懸命頑張ってきました。
でも、一生懸命やる勉強って(確かに大変ではありますが)実は楽しいですよね?
もし皆さんが「勉強は楽しい」ということに気づけたのであれば、それは皆さんにとっての一生の宝物です。
その宝物をこれからも大事に持ってこれからの人生を歩んで下さい。
最後もうひと踏ん張り、頑張っていきましょう!
答:
I’m possible.
何事も不可能なことはありません。
高橋
――――
毎年ここでは厳しい話をしています。
みなさん、まだ何も終わってはいません。
共通テストが終わり、何か緊張の糸が切れていませんか?
12月の自分の方が一生懸命に勉強していませんか?
心当たりがある人は気を引き締め直してください。
前期試験までまだまだ長いです。
毎年この時期空気が緩みます。
私大の受験が終わるとさらに緩みます。
これはチャンスです。
世の中の受験生はそれに気が付かずに
この期間を漫然と過ごすことになってしまいます。
共通テストの結果がよくてもう受かった気になっていませんか?
志望校を下げたから大丈夫だと思っていませんか?
そんなに甘くないですよ。
最後まで、貪欲に取り組みましょう。
そこがあれば納得した最後を迎えられると思います。
もう一度言います。
まだなにも終わっていません。
残りの3週間しっかり追い込みなさい。
土屋
――――
私からみなさんに言いたいことは
「最後までできることをやりつづけろ」
これだけです。
試験日が近づくにつれて不安な気持ちがどんどん増していきます。
過去問が解けずに受かる気がしないという気持ちになってきます。自分では今からどれだけ頑張ってもダメなんじゃないかとやる気がなくなることもあります。
しかし、自分の力がどれくらいかというのは自分では分かりません。気づかないうちに力はついています。
どんなに勉強しても不安が消えるわけではありません、それでも勉強しつづけるしかありません。
最後の最後、試験終了の合図があるまで、あきらめずやりつづけてください。
田辺
――――
いままで、大学受験生と何人も接してきましたが、
合格する受験生が決まって言うセリフがあります。
(※もちろん、だからといってこのセリフを無理に言う必要は無いですが)
「先生、ここまでやってダメならもう諦めがつきます」
言葉の枝葉は違えど、このようなセリフです。
想像を絶する努力の先にあるものは一種の「諦念」だと私は考えています。
大谷翔平のような誰からも愛されるアスリートになること、
スティーブジョブズのように人々の生活を根底から覆す発明をすること、
すべての人間が彼らと同じことができるとは思っていません。
努力すればするほど、自分の可能性の限界に気づかされます。
人類史上もっとも偉大な科学者の一人、アインシュタインは次のような言葉を残しています。
「The more I learn, the more I realize I don’t know. The more I realize I don’tknow, the more I want to learn. (学べば学ぶほど、自分がどれだけ無知であるか思い知らされる。自分の無知に気づけば気づくほど、より一層学びたくなる)」
(※この言葉にピンときたみなさんは生粋のリードっ子ですね。旧集団館の壁にあった言葉です)
努力した先に「諦念」を抱くことは逃げではなく成長です。
むしろ自分の可能性の限界と向き合えないことこそが逃げであり成長は終わります。
国公立大学二次試験まで残り3週間と少し。
すべてを犠牲に志望校に向けて突き進み、大学受験の極地まで至ることを楽しみにしています。
日比野
※※※※※
2、田辺の一冊 田辺の独断と偏見で本を紹介します。
西尾幹二『ヨーロッパ像の転換』
むかしブログに書いたことがあるのですが、昨年亡くなられたと聞き、改めて読み直して考えさせられたので、引用して紹介します。
著者は晩年は保守派の論客として知られていました。その評価は人によって様々だとは思いますが、日本と世界を考えるうえでの多くの重要な論点を残してくれたと思います。
現代文ではヨーロッパの特徴として「個人主義」「自我」などという言葉がよく出てきますね。
日本は明治以降近代化をして西洋の影響を強く受けてきたわけで、西洋の考え方を知ることは重要なことでしょう。
私はヨーロッパへは行ったことがなく本で読んでいるだけですので、実際どうなのかは正直わからないところもあるのですが、
この本からは自分は西洋の人々、社会に対するイメージが間違っている、もしくは表面的な部分しかとらえていなかったのではないかと考えさせられました。
筆者はドイツを中心にヨーロッパで様々な体験をするのですが、そこから思考を深め、ヨーロッパの生活、文化、芸術などを生み出している根本の精神・考え方をとらえようとします。
少し引用すると
「ヨーロッパの個人主義とは、個人性を滅却し、なにものかに奉仕することによって、はじめて個人性を獲得するというパラドックスをうちにはらんでいるのではないだろうか。」
「ヨーロッパにおいて『解放』という概念は、一つの共同体から解放され、他の共同体のなかへ拘束されていくという以上の意味を持っていなかった。」
「亡びるものは亡びるにまかせる感覚のないヨーロッパ人のこの過去への異常な執着心は、ひょっとすると、「自然」の暴威の前に裸身をさらすことのできない彼らの弱さに起因するのではないだろうか?」
この筆者の優れているところは断定的な結論を下さず、絶えず自分の考えを疑って、思考を深めていくところにあると思います。一九六〇年代、筆者が三〇代のときに書かれた本ですが、現在でも読む価値が十分にある本です。
難しいところを引用してしまいましたが、平易な語り口で読みやすく面白い本ですので、ぜひ読んでみてください。きっとヨーロッパの見方を変えてくれるでしょう。
特に社会学や、国際系に興味がある人には読んでほしい本です。
※※※※※
3,高橋の各国つれづれ訪問記
高橋が過去に訪れた国を紹介するコーナーです。読んでも特に何の役にも立たないので読みたい人だけどうぞ(笑)。今回はネパールです!
首都:カトマンズ
最大都市:カトマンズ(人口約85万人・周辺人口約400万人)
面積:約147,000平方キロ(北海道の約1.8倍)
人口:約3,055万人
一言メモ:ネパールの国旗は世界で唯一の非四角形で、二重三角形の形をしている。この独特な形はネパールの山々を象徴している。
「今まで訪れた中でどの国が一番良かったですか」と聞かれることがあります。もちろん、どの国にもそれなりの良い思い出があり、答えはそう簡単に1つに絞れるわけありません。
、、、しかし、それでもあえて1つを挙げるとすれば、私の場合は「ネパール」となります。
ネパールは何といっても、世界の屋根ヒマラヤがある国です。しかも、ごく普通の観光客でも(時間と体力さえあれば)比較的簡単にヒマラヤを楽しむことが出来ます。例えば、1週間のトレッキングで標高4,000mを超えるアンナプルナのベースキャンプまで登れば、そこからさらに3,000m以上高くそびえ立つ山々に囲まれる、という究極の山岳体験ができます。
しかし、ネパールが私にとって特別な国である理由の1つは現地の小中学校での滞在です。
仏教4大聖地の1つであるルンビニ(仏陀入滅の地)を訪れた帰りのバスで、たまたま若い英語の先生と相席になりました。彼は帰省先から山奥の村にある彼の学校に戻るところでした。同じ英語を教えている者同士ということで意気投合し、彼は学校に私を招待してくれました。
3週間後、実際にその学校を訪れてみました。学校は、最近ようやく道路が開通してバスが来るようになったという僻地の山村にありました。
その小さな学校は、ネパールの他の田舎にある学校と同様、寮を完備した寄宿学校でした。小中合同で、授業は全て英語で行われていました。(実はネパールの小中学校は授業が英語のところが多いです。それについて、現地の先生たちに「日本では英語で授業する学校はほとんど無いからネパールの方が日本よりも進んでいるね」と伝えたところ、「いや、自分たちの言語で教育ができる方が素晴らしい。我々にはネパール語で書かれた教科書すらないのだから」と返されたことを今でも鮮烈に覚えています。)
寮に泊めてもらい、現地の生徒と3日間共同生活をしました。彼の英語の授業に一緒に入り、日本の紹介をしたり、放課後には生徒たちと一緒にサッカーをして楽しみました。
本当にお世話になったので、文具を購入する足しにでもなればと思い最終日に少しのお金を寄付したところ、皆こちらがビックリするくらいに感激してくれ、急遽生徒たちが花輪を作ってくれたのにはこちらも感激でした。
、、、あれから30年近くたちましたが、未だに再訪できずにいます。
2026/07/13
LEAD_LEARNING ジャーナルこんにちは、リード予備校の佳山です。
先日、LEAD_LEARNING ジャーナルで新しい記事が公開されました。テーマは「岐阜県の2番手高校は?」——岐阜高校・岐阜北高校・大垣北高校・多治見北高校の4校を、大学合格「率」で並べ直した記事です。
この話題、面談でも本当によく出てくるんですよね。中3の生徒からも、保護者様からも。「岐阜が1番なのはわかる。じゃあ2番目はどこ?」って。
私も長く現場で聞かれてきたので、なんとなく“正解”がある気がしていました。でも今回、直近3年分のデータを高1在籍数で割った「合格率」で整理してみたら、面白いことがはっきり見えてきまして。
2番手は、指標で入れ替わる
3年平均で並べると、こうなります。
難関9校(旧帝大+一橋・東京科学)合格率
1位 岐阜 21.1% / 2位 多治見北 15.0% / 3位 岐阜北 11.5% / 4位 大垣北 10.1%
国公立大学合格率
1位 岐阜北 64.1% / 2位 多治見北 63.5% / 3位 大垣北 55.7% / 4位 岐阜 53.8%
名古屋大学合格率
1位 多治見北 8.6% / 2位 岐阜 8.3% / 3位 岐阜北 7.6% / 4位 大垣北 7.2%
見る指標を変えると、順位ごと入れ替わる。矛盾しているようで、実はそうではなくて、「何をもって合格実績と呼ぶか」が違うだけなんですよね。
実際に率を出してみると、国公立合格率で岐阜高校が4位に来ていました。「岐阜がダントツ」というイメージだけで話をしていると、見落としがちなポイントです。岐阜高校は難関9校の“厚み”に人が寄っている、と読むのが自然かなと。
「一つの答え」を決めなくても、大丈夫
「岐阜県の2番手はどこ?」——この問いには、指標によって異なる、というのが今回の記事の結論です。
見たい進路に合わせて、モノサシを選べば十分。中3のみなさん・在校生・保護者の方、それぞれの立場で使える内容になっています。ぜひ一度、目を通してみてください。
2026/07/07
ガイダンス・セミナーこんにちは、リード予備校の佳山です。
7月5日(日)の夜、夏の特別セミナー「才能vs努力」をZoomで実施しました。日曜の20時半という遅い時間帯にもかかわらず、約100名の方が参加してくださいました。高校1・2年生が中心で、なかには他塾に通っていない生徒や、保護者だけで耳を傾けてくださったご家庭もありました。
参加者の満足度
満足 72.7%
やや満足 24.4%
どちらでもない 2.9%
不満 0%
テーマは一言でいえば、「才能がないという思い込みを、一度手放してみませんか」ということです。
多くの生徒が、成績の伸び悩みを「自分には才能がないから」と説明してしまいます。けれど、その説明は本人にとってあまり得になりません。才能のせいにした瞬間、打つ手がなくなってしまうからです。このセミナーで問い直したかったのは、まさにそこでした。
「才能vs努力」——このセミナーで問い直したかったこと
夏期講習に向けて、私たちは「**飛躍の夏・挑戦の夏**」という言葉を掲げています。大切なのは、自分の能力を伸ばせると信じること。そして、効果のある学習法を実践すること——この2つです。
手がかりにしたのは、ペンシルベニア大学の**アンジェラ・ダックワース**教授の考え方です。彼女は達成を次の式で説明しました。
**才能 × 努力 = スキル**
**スキル × 努力 = 達成**
ここで注目したいのは、**努力が二度登場する**点です。努力はスキルを育て、さらにそのスキルを成果へと変える。だからこそ、仮に才能が二倍ある相手でも、努力が半分であれば最終的には追い抜かれ得る——本来は勇気の出る話なんですよね。
ダックワース教授自身もこう述べています。「2倍の才能があっても1/2の努力では負ける」。才能が人の2倍あっても、半分しか努力しない人は、長期的な成果では努力家に差をつけられてしまう、と。
とはいえ、「努力が大事」という結論だけでは、生徒は動けません。「では、**どう努力すれば伸びるのか**」。この後半の各論にこそ、時間を割きました。数字の羅列で終わらせず、明日の机に向かうときに何を変えられるか、という水準まで落とし込んだつもりです。
能力は伸ばせる——100年の記録が示すこと
セミナーの前半では、フロリダ州立大学の**アンダース・エリクソン**教授の研究も紹介しました。30年以上にわたり、世界トップレベルのアスリートや科学者を調査した結果、彼はこう結論づけています。**才能は生まれつき備わっていて、適切な方法で引き出せるもの**——固定的な能力ではない、と。
具体例は意外と身近です。
– **マラソン**:1908年の世界記録2時間55分18秒に対し、2023年は2時間2分16秒。約100年で記録は30%近く短縮されました。
– **飛び込み**:1908年に2回転宙返りが禁止された技術が、今では小学生ができる初級技術になっています。
– **円周率暗記**:1973年の511桁から、2015年には10万桁へ。42年で200倍近い水準に。
ここ100年で、長距離走や記憶の「才能」を持った人が急増したのでしょうか。エリクソン教授の言葉を借りれば、**「練習したのだ。それもけたはずれの量を」**——そう説明する方が自然です。
現在の脳科学・心理学では、能力は固定的ではなく伸ばせる。生まれつきの才能しか説明できないという証拠はなく、逆にそうでない証拠は山ほどある——この前提を、セミナーでは丁寧に積み上げました。
「才能」は初期だけ——チェスとIQの研究
「でも、最初からできる人がいる」と感じる場面も、確かにあります。
2006年、オックスフォード大学の研究者ら(Bilalic, McLeod, Gobet)は、**57名**の若年チェスプレーヤーを対象に、IQと練習時間の両方を調べました(*Intelligence*, 2007)。結果は明快です。**生まれつきのIQは初期段階では影響するものの、成功を左右する最大の要因は練習**でした。エリート23名の分析でも、IQより練習量が決定的でした。
IQの高さが有利に働くのは、**初期段階だけ**。長期的に勝つのは、より多く練習した者——このパターンは、音楽、口腔外科、タクシー運転手、科学者など、他分野の研究でも繰り返し確認されています。
受験勉強も同じ構造を持っています。高1・2では「学習の量」、高3では「学習の質」——大学によって必要な勉強時間の差は、学年が上がるほど縮まっていきます(データ出典:Study plus)。量の差が実力差として残るのは、主に高1・2の段階なのです。
「普通の練習」から「目的のある練習」へ
エリクソン教授が提唱する**目的のある練習(デリベレート・プラクティス)**は、セミナー後半の軸になりました。練習には大きく3段階があります。
- **普通の練習** — 繰り返すうちにある程度のレベルには達するが、頭打ちになる
- **目的のある練習** — ここを意識すると、かなり上位に入れる
- **限界的練習** — 世界トップの領域
多くの受験生が止まってしまうのは、①の「普通の練習」の段階です。経験を積むだけでは高度な能力は身につきません。医師の技能に関する60以上の研究でも、年長の医師ほど治療の質が劣化する——あるいは同じレベルにとどまる——という結果が報告されています(K. Niteesh et al., *Annals of Internal Medicine*, 2005)。
では、②の「目的のある練習」とは何か。セミナーでは4つのポイントに整理しました。
| ポイント | 内容 | 勉強での例 |
| Ⅰ 具体的目標 | 長期目標を小さなステップに分解する | 夏休みの週ごとの到達目標 |
| Ⅱ 集中して行う | 短時間×分散で質を上げる | ポモドーロ、インターリービング、自習室の利用 |
| Ⅲ フィードバック | 未熟な部分を正確に特定する | テスト、面談、白紙復習(リトリーバル) |
| Ⅳ コンフォートゾーンから出る | いつもより少し高い負荷をかける | 勉強時間の増加、クラスレベルの引き上げ |
アンケートでも、この4点が具体的な行動に結びついていました。「フィードバックや自習室の利用、インターバルは実践しようと思った」「白紙に学んだことを思い出して書き出すことを今日から実践していきたい」——そう書いてくださった声が複数ありました。
学習科学が示す、効果の高い勉強法
セミナーの締めくくりでは、学習科学の知見も紹介しました。幅広い研究で効果が確認されているのは、主に次の3つです。
– **テスト(自己テスト)** — 理解度や記憶を確認する手段。実力試しだけでなく、学習そのものに組み込む
– **インターバル(間隔反復)** — 一度学んだ内容を、時間を空けて復習する
– **リトリーバル(想起練習)** — 何も見ずに、頭の中から知識を引き出す
一方、「読み直し」「線引き」「まとめノート」などは、一見効果がありそうに見えても、エビデンスのレベルが低い——あるいは世代・分野によって効果が限定的——という勉強法もあります。努力の方向を間違えると、時間だけが過ぎていく。だからこそ、**何を変えるか**を知ることが大事なのです。
Donoghue & Hattie(2021)のメタ分析では、リトリーバル(想起練習)の効果量は**d=0.8**前後と報告されています。Cohenの基準で「大きな効果」に相当する数値です。リード予備校では、映像授業後のレビューノートや逆授業、フィードバック面談を通じて、この考え方を日常の学習に組み込んでいます。
**補足**:本セミナーの内容は、通塾生向けの**リード式キャリア教育**(高1 10回・高2 5回)でも体系的に扱うテーマです。ブログやセミナーは入口であり、授業ではワークとして深掘り・実践します。
生徒の声——「才能」の順序が、静かに揺らいだ
セミナーの手応えは、私の自己満足では測れません。生徒がどう受け取ったか——アンケートの言葉に、それがよく表れていました。
> 才能を必要以上に意識しなくてよいとは驚きがありました。
> 才能は努力よりも強いというのが一般的な考え方だと思っていたが、本来はその逆だということを初めて知れた。
この二つは、まさに核心に触れてくれています。「才能が上で努力が下」という順序が、そもそも逆かもしれない。その前提が一度揺らげば、勉強への向き合い方は静かに変わっていきます。
そして、勉強法の各論も、ちゃんと届いていました。
> 努力しているが、効率の悪い勉強方法なのではないかとずっと疑問に思っていました。エビデンスに基づいた、具体的な勉強方法を教えていただき、今日から実践したいと思いました。
> フィードバックや自習室の利用、インターバルは実践しようと思った。
> 白紙に学んだことを思い出して書き出すことを今日から実践していきたいです。
印象的だったのは、「**今日から**」という言葉が複数の回答に共通していたことです。理解が納得に変わり、納得が行動の意思に変わる。この移り変わりが、短い文面の端々に見て取れました。
満足度は、「満足」「やや満足」を合わせて**39名(全体の95%)**でした。「どちらでもない」は2名。日曜の遅い時間にこれだけの手応えが返ってきたことを、素直に嬉しく受け止めています。
「闇雲に」から「目的を持って」へ
学年ごとに、受け取り方の違いもありました。
人は才能よりも努力の方が効果的であるということを今日知り、自分もこの夏休みに学習法や勉強時間を増やして第一志望合格に向かって頑張りたいなと思った。
> 闇雲に勉強している感じがあるので、目標や計画を立てて勉強に取り組めると良いと思いました。
「闇雲に」から「目的を持って」へ。この一語の差が、実際の伸びを大きく左右します。がむしゃらさは尊いのですが、それだけでは疲弊で終わってしまうこともある。方向を定めた努力へと切り替えられるかどうかが、夏の分かれ目になります。
保護者の方の声——支え方まで変わる
保護者の方の声も、別の角度から示唆に富んでいました。
> 学習にダレてきた子どもが、これからの励みになったと思います。
> 努力しただけ自信になるということでがんばって欲しいと思います。具体的なデータや例えがわかりやすかったです。
> 知っていると知らないとでは、支え方にも影響してくると感じました。
最後の一言は、本質を突いていると思います。努力の続きやすさは、本人の意志だけで決まるものではありません。隣で支えるご家庭が同じ理屈を共有しているかどうかで、支え方の言葉が変わり、家庭内の空気も変わります。だからこそ、保護者の方にも同席いただけるプログラムにしています。
夏は、努力の「方向」を整える季節
夏は始まったばかりです。「才能がないから」と自分の可能性に線を引いてしまう前に、努力の方向をひとつ整える。それだけで、この数か月の景色はずいぶん変わるはずです。派手な近道を探すより、そのほうが結局は速い——というのが、この夜いちばんお伝えしたかったことでした。
リード予備校の学習に関するイベントや説明会の情報は、[公式サイト](https://lead.gr.jp/)やSNSでもお知らせしています。勉強の進め方や進路について、具体的に相談したい方は、[お問い合わせフォーム](https://lead.gr.jp/contact/)からもお気軽にどうぞ。
## 参考文献
– アンジェラ・ダックワース『やり抜く力 GRIT(グリット)』(神崎朗子 訳、ダイヤモンド社、2016年)
– アンダース・エリクソン、ロバート・プール『超一流になるのは才能か努力か?』(塩野誠 訳、ダイヤモンド社、2016年)
– Merim Bilalic, Peter McLeod, Fernand Gobet, “Does chess need intelligence? A study with young chess players.” *Intelligence* 35 (2007)
– K. Niteesh et al., “Systematic review: The relationship between clinical experience and quality of health care.” *Annals of Internal Medicine* (2005)
– Donoghue & Hattie (2021) — リトリーバル(想起練習)の効果量に関するメタ分析
– Roediger, H.L. et al. (2006) “Test-enhanced learning: Taking memory tests improves long-term retention.” *Psychological Science*, 17, 249-255
こんにちは。
春日井校の松下です。
高3生対象の生徒説明会を実施しました!

テーマは「出願戦略」と「過去問演習」、

そして「夏期期間の勉強」です。

要するに
とことん勉強!
ということです
あいにく今年はW杯イヤー(受験の天敵)で…
私も浪人の年がブラジルW杯の年で、
予備校の授業を休んでコートジボワール戦のパブリックビューイングに行っていたので、あまり生徒にとやかく言える身でもなく(笑)
試合を見るなとは言いませんので、単語帳片手に応援しましょう。
ワールドカップ関連で言えば…
私は神奈川県逗子市にある高校に通っていて、
逗子には元日本代表監督の岡田武史さんのお住まいがありまして、
その縁なのか、南アフリカW杯後に一度うちの高校で講演会をされたことがあったのですが、
その際に「遺伝子のスイッチ」というお話をされていました。
すご~くざっくり言えば、
《人間は追い込まれて、覚悟を決めた瞬間に目覚める》
みたいな内容でした。
岡田監督としてはそれが最初に代表監督を任されたときだったようで、
転じて私の場合は大学受験のときだと思います。
今の時代は良かれ悪かれ濃淡のない時代ですから、
《追い込まれて、覚悟を決める》ことを強いられる機会はそれほど生じません。
そういう時代において、受験生に否応なしに現実を突きつけてくる大学受験は、
「遺伝子のスイッチ」を入れることができる、希少な機会です。
受験生の皆さんには、
悩むこと、苦しむこと、考えること、努力すること
それ自体が価値あることであると信じて、
この夏、そして大学受験を乗り越えてほしいと思います!
一緒に頑張っていきましょう★
2026/06/27
こんにちは、リード予備校の佳山です。
6月28日よ7月5日に実施します、高校1年生オンライン説明会とセミナーのZOOM番号が間違っておりました。
正しくは



2026/06/20
LEAD_LEARNING ジャーナルこんにちは、リード予備校の佳山です。
高校1年生の保護者の皆様、生徒の皆さんへ向けにLLジャーナルの記事を作成しました。高校に入ってから数学で点数が取れなくなってきたと思っている方は是非ご一読ください。
「中学のときは数学が得意だったのに、高校に入ってから点数が取れなくなった」——6月の定期考査を終えて、こうした声を多くいただいています。
これは、サボっているわけでも、急に苦手になったわけでもありません。
高校数学の問題量は、中学数学の約5〜6倍あります。
共通テストの数学(ⅠA+ⅡBC)に使われる語彙数を実際に数えると、約7,500語。岐阜県の公立高校入試の数学が約1,300語ですので、単純な読む量だけで約5.7倍になります。しかも試験時間は2.8倍にしか増えていないため、1分あたりに処理しなければならない情報量も、中学の約2倍になっています。
さらに、岐阜・愛知の進学校は全国的に見ても数学の授業進度が速いことが知られています。入学直後から授業のスピードに追いつくことが求められるため、中学までの感覚のまま定期考査に臨むと、「こんなはずじゃなかった」という結果になりやすいのです。
この量の差を知っていれば、対処できます。
高校数学で点数をとるために大切なのは、試験前に詰め込もうとするのではなく、普段から数学の演習を続けることです。試験前に中学の2〜3倍の量をこなすことは物理的に不可能ですが、日頃の演習習慣があれば、確実に積み上げられます。
そして、この夏休みはその習慣をつくる最大のチャンスです。
授業のプレッシャーが一時的に落ち着くこの時期に、高1で苦手になった単元を戻して固めたり、毎日少しずつ演習を積んだりすることで、2学期以降の伸びが大きく変わります。毎年、夏に動き始めた生徒ほど、秋以降に大きく成績を伸ばしています。
詳しくは、ブログ記事にまとめていますので、ぜひご一読ください。
『高校数学はなぜ急に難しい?中学の約5〜6倍の量を解説』
リードの夏期講習は、既習単元の復習から夏明けのテスト対策まで扱います。この夏、夏期講習の内容をしっかりこなすだけでも十分な学習効果を得られますが、この「夏数学を補強したいと思う方」や「今の状況から何を始めればよいか一緒に整理したい方」は、いつでもご相談ください。
2026/06/15
こんにちは、リード予備校の佳山です。
6月14日、高校2年生向けのキャリア教育 第2回をオンライン(ZOOM)で開催しました。今回のテーマは「目標を達成する技術 〜認知心理学の知見〜」。
「目標を立てても、いつも三日坊主で終わってしまう」「やる気がある日は勉強できるのに、ない日はまったく動けない」——そんな悩み、ありますよね。私も学生時代、何度この壁にぶつかったか…!
今回の授業では、「気合い」でも「根性」でもなく、技術で続けられる人になるというお話をしました。参加してくれた生徒たちの反応がとても良かったので、その様子をお伝えします。
正直に言うと、この回は反応が読めなくて少しドキドキしていました。でも、フタを開けてみればうれしい誤算でして。
参加者の95%が「満足・やや満足」
アンケートの結果、参加した高2生の95%が「満足」「やや満足」と回答してくれました。
ありがたい…!
「自分事として捉えられた授業だった」という声が本当に多くて、こちらとしても手応え十分です。目標達成の悩みって、誰もが一度は通る道だからこそ、響いたのかもしれません。
今回お伝えした内容
授業では、認知心理学の研究をもとに、続けられる人が持っている「技術」を紹介しました。ざっくり言うと、こんな内容です。
ひとつめは、2つの知能観。「才能は生まれつき」ではなく「努力で伸ばせる」という考え方を持つ人ほど、成績が伸びていくという話です。
ふたつめは、意志力の限界。意志の力は筋肉と同じで、使えば疲れて消耗します。「気合いで何とかする」は、長い受験では機能しないんですよね。
みっつめが、今回の目玉If-thenプランニング。「もし〜したら、〜をする」と行動を条件に結びつけるだけで、継続率がグッと上がる技術です。
そして最後に、継続の3原則。①目標を下げる、②動けるときに思い出す、③例外を設けない——この3つを守ると、30日間の継続成功率が最低でも8.23倍になるというデータがあります(戸田大介著『継続する技術』5万7059件のデータより)。
「才能」でも「根性」でもなく、技術で続ける——このメッセージが、生徒たちにしっかり届いた回でした。
そして昨年の高2からこの「目標を達成する技術」を実施して、今の高校3年生の多くが学習時間を伸ばせていると実感しています。
キャリア教育でも紹介しましたが、ある高校3年生の実例
大垣東高校3年生のAさんは、高校2年生の時の学習時間は、約100時間(いつどれだけやったのか、30分刻みで学習した時間を出力できるようにしています)
高校3年生の5月は
190時間!すごい。 高校2年生の皆さんも学習時間伸ばしていきましょう!
参加してくれた高2生の声
ここからは、生徒たちからもらった感想をそのまま紹介します。編集しすぎると、このリアルさが消えてしまうので。
「目標を決めても比較的すぐ挫折してしまう経験が今までにあったので、本日のお話はいつも以上に自分事として捉えることができました。あと1ヶ月ほどで始まる夏休みが周りとの差を大きくつける絶好のチャンスだと思っているので、今のうちから3つの原則に従って勉強の習慣を設定し、夏休みを迎えられるようにしたいと思います」(忠節校舎)
「if-thenプランニングで結果が大きく変わることにとても驚きました。今まで最初から目標を大きくしすぎて達成できないことが多かったので、これからは小さな達成を積み重ねていきたいです」(忠節校舎)
「目標を低くするというのは悪いことのように聞こえるが、継続のためにとても大切なのだと分かりました」(多治見・音羽校舎)
「今までできたらやろうという目標をたててしまっていたから、例外がなくなるように継続可能な目標をしっかりたてようと思えた」(関校舎)
「やる気より先に行動を起こすことで、乗り気でない作業もやる気が出てくることを知って、実践してみようと思いました」(各務原校舎)
夏休みまで、あと1ヶ月。
今から小さな習慣を設定した人が、9月に大きな差をつけます。今回学んだことを、ぜひ今週から一つだけでも実践してみてほしい——そんな願いを込めた授業でした。
次回の高2キャリア教育は、6月28日(日)。テーマは「学ぶ意義」。フォーカス・ゴールド代表執筆者の竹内先生による特別授業です。こちらもお楽しみに💪
2026/06/11
LEAD_LEARNING ジャーナルこんにちは、リード予備校の佳山です。
定期テストが返ってくる時期になると、生徒たちの表情が見事に二手に分かれます。点が取れて「ふぅ、終わった」とホッとしている子。思うように取れなくて、答案をそっとカバンの奥にしまう子。。
気持ちはどっちもよくわかります。でも、私が毎年見ていて思うのは、最終的に成績を伸ばして納得の大学に合格する生徒さんは、テスト後の取り組み方が一貫していることです。テストが良かった生徒さんも悪かった生徒さんも、テスト後の取り組みについて、この記事を読んで考えてみてください。
このことを、心理学や脳科学の研究をきちんと踏まえて解説した記事を、LEAD_LEARNING ジャーナルに書きました。今日はその中身を、ちょっとだけお裾分けします。
「テスト=点を測る道具」だと思っていませんか
テストって、てっきり「今の実力を測るもの」だと思いますよね。私も昔はそう思っていました。
ところが研究を読んでいくと、記憶から答えを思い出そうとすること自体が、教科書を読み直すよりずっと強力な勉強になるとわかってきます。心理学ではこれを「テスト効果」と呼びます。
ローディガーとカーピキ(2006年)の研究では、文章を「繰り返し読み直す」グループと「繰り返し思い出す練習をする」グループを比べたところ、1週間後には後者の正答率が約61%、読み直しただけのグループは約40%まで落ちていました。同じ時間をかけても、ここまで差がつくんです。。
テストを受けた直後のあなたは、まさにこの「思い出す練習」を全力でやり終えた状態。ここで答案を閉じてしまうのは、正直もったいないんですよね。
点が取れなくて落ち込んでいる人へ
記事の中で私がいちばん伝えたかったのは、ここです。
「絶対これだ」と自信を持って書いたのに間違っていた——そういう問題ほど、悔しくて記憶に残りますよね。実はこれ、科学的にも理にかなっていて、自信があったのに間違えた問題のほうが、正解を確認したあとに正しく覚え直されやすいことがわかっています(バターフィールド&メトカーフ, 2001年)。「ハイパーコレクション効果」と呼ばれるものです。
「えっ、違うの!?」という驚きが、注意をぐっと引きつけてくれる。だから、間違えてショックを受けた直後に正解を確認するのが、いちばん記憶に残るんです。
毎年見ていて、高3以降——勉強「量」では差がつかなくなる時期に伸びてくる生徒は、テストや模試のあとの行動が一貫しています。間違えたところを振り返って、「なぜ間違えたのか」を真剣に考えられる。間違いって、能力の限界じゃなくて「伸びしろの地図」なんですよ。ここを直せば点が上がる、と教えてくれているわけで。
そこそこ取れた人も、油断は禁物です
「まあまあ取れたから大丈夫」。実はこのタイプの子ほど復習を飛ばしがちで、伸びしろを取りこぼしていることがあります。
たとえば「なんとなく選んだら当たった」問題。こういうあいまいな正解は、次に同じ問題が出たときに落としやすいところです。当たった問題も「なぜ正解か」まで確認しておくと、それが本当の得点力になります。
もうひとつ面白いのが、復習のタイミング。すぐにやるより、少し時間を空けたほうが効果的な場合があるんです。記事では、フィードバックを「1週間後」に受けた学生のほうが、その後の応用問題で高い成績をとったという研究(マレットら, 2014年)も紹介しています。テストから数日経ってしまっても、遅くはないということですね。
高1・高2の今こそ「復習グセ」を
高3になると模試が一気に増えます。その模試を成績アップにつなげられるかどうかは、「テストを受けっぱなしにしない習慣」があるかどうかで大きく変わります。
そしてこの習慣、一朝一夕では身につきません。だからこそ、定期テストのある高1・高2の今が、復習グセをつける絶好のタイミングなんです。岐阜高校・岐阜北高校・大垣北高校といった地域トップ校の生徒さんでも、効率の良い復習ができている人は、実はそんなに多くないんですよ。
記事のほうには、明日からできる「テスト後の復習」の具体的な手順や、科目別のポイント、研究の出典までしっかり載せています。難しく考えなくて大丈夫。「間違い1問の解き直し」から始めれば、それで立派なテスト復習です💪
テストが終わった「今」は、勉強を終わらせるタイミングじゃなくて、いちばん効率よく伸びるゴールデンタイム。点数に一喜一憂したら、ひと呼吸おいて、ぜひ答案をもう一度開いてみてください。
▼くわしくはジャーナルの記事をどうぞ
高校を限定した専門館 リード予備校〜4年連続 名古屋大学合格数 岐阜県No1〜
2026/06/09
こんにちは、リード予備校の佳山です。
毎年この時期になると、「今年の夏こそちゃんとやる」と話してくれる生徒が大勢います。
そして、毎年この時期になると、私は少し心配になります。。笑
部活が終わって帰宅。ソファでちょっと休むつもりが、気づいたら夜の10時。「今日もダメだった……」と思いながら眠りにつく。このパターン、心当たりある人、いますよね。
一方、同じ学校・同じ部活で同じくらい疲れているはずなのに、夏明けに「あれ、こいつ全然違う……」と感じさせる人がいる。あの差って、いったいどこから来るんでしょう。しかもその差が夏休み1ヶ月間の差とは思えないほど大きな差に感じることも
「意志の強さ」の差じゃなかった
「意思」と「環境」、大学受験勉強にはどちらも大事なんですが、今回は「環境」よりの話を LEAD_LEARNING ジャーナルでちゃんと調べてまとめました。
結論から言うと、夏休みに伸びる生徒と伸びない生徒の差は、「意志」力を鍛える術を持っていない場合は、「誰と・どんな環境で学ぶか」にこだわってください。(意志力を鍛えるプログラムは、高校2年生のキャリア教育で実践しています)
これ、感覚論じゃなくて、教育経済学や教育心理学の研究データが裏付けていることでして。その核心にある概念が「ピア効果(Peer Effect)」です。
「家でダラダラ」vs「仲間がいる環境」、1ヶ月でどれだけ差がつくか
記事では、具体的な数字も出しています。家で過ごす場合と、意欲の高い仲間のいる環境で過ごす場合とで、1ヶ月の累計学習時間は単純計算で3〜4倍の開きが出ます。
さらに、仲間がそこにいるだけで集中力そのものが上がる「社会的促進」という現象があって——「家だとなんかだらけちゃう」は意志が弱いからじゃなく、一人の空間と仲間がいる空間では、脳の働き方が文字通り違うんですよね。💪
岐阜高校・岐阜北高校・大垣北高校・一宮高校など、地域トップ高に通う生徒さんにも、ぜひ読んでほしい内容です。夏前のこの時期に、「環境の選び方」を意識しておくだけで、夏の質がまるで変わってきます。
▼続きはこちら(LEAD_LEARNING ジャーナル)
高校を限定した専門館 リード予備校〜4年連続 名古屋大学合格数 岐阜県No.1〜
詳しくはこちら
2026/06/04
こんにちは、リード予備校の佳山です。
面談をしていると、「AIで仕事なくなりますよね?」と正面から聞かれることは、実はあまりありません。でも、保護者の方の表情の奥に、お子さんの将来への一抹の不安がにじんでいる——そう感じる瞬間は、確かにあるんです。
情報学部に進んだらAIにどう影響されるんだろう。経理や経営の道は大丈夫だろうか。法曹の世界もAIに脅かされるんじゃ……。こういう話題、ここ最近の面談でずいぶん増えました。
その不安、わかります。ただ、進路を「AIで消える/消えない」だけで選ぼうとすると、ちょっともったいないことになる。今日はそんな話を、最近読んだ研究を手がかりに書いてみます。
そもそも「AIでなくなる仕事」って、ちゃんと測られているの?
ネット記事だと「AIでなくなる仕事ランキング」みたいなものをよく見かけますよね。煽り気味のものも多くて、正直あまり信用していなかったんですが——マイクロソフトリサーチが2025年に出した研究は、なかなか手堅い作りでした。
何をやったかというと、Microsoft Copilot(旧Bing Copilot)の20万件の会話データを分析して、「AIが実際にどんな作業を手伝えているか」を職業ごとに数値化したんです。これを「AI適用度スコア(AI applicability score)」と呼んでいます。
結果、スコアが高かった——つまりAIが得意な作業と重なりが大きかったのは、通訳・翻訳、ライター、歴史家、営業、カスタマーサービス、プログラミングといった、知識を扱い、書いたり伝えたりする仕事でした。通訳・翻訳にいたっては、作業の98%がAIの頻出タスクと重なっていたそうです。
逆にスコアが低かったのは、看護助手や採血技師、建設・機械操作など、身体を使う仕事や、人と直接ふれあうケアの仕事。AIは、文章を書くのは得意でも、野菜を刻んだり、患者さんの手を握ったりはできませんからね。
ここまでは「まあ、そうだろうな」という話。問題は、ここから先なんです。
でも、研究者自身が「仕事がなくなるとは言っていない」
ここが、今日いちばん伝えたいところです。
この研究が話題になったとき、ネットでは「AIに奪われる職業40選」みたいに広まりました。でも、論文を書いた研究者たち本人が、後からわざわざブログで釘を刺しているんです。
「私たちの研究は、仕事がなくなるという結論は一切出していない。むしろ論文の中で、そう解釈しないよう明確に警告した」と。
スコアが高い=その仕事がAIに置き換わる、ではないんですね。あくまで「AIが手伝えるタスクと重なっている」というだけ。研究者たちは論文の中で、こんな趣旨のことを書いています。
ひとつの仕事は、タスクの寄せ集め以上のものだ——と。
たとえば「レポートを書く」という作業。AIは下書きを手伝えます。でも、そこに必要な相手への配慮、専門家としての判断、倫理的な目配り。そういうものは、作業リストには表れない。けれど、仕事の質を決めるのはまさにそこなんですよね。
だから「翻訳は98%重なる」と聞いても、翻訳者という仕事が98%消える、という意味では全然ない。そこは冷静に読まないといけません。
だから、学部を「消える/消えない」で選ぶのはもったいない
ここまで来ると、最初の不安への答えが見えてきます。
情報学部、経営・経理系、法曹。確かにこれらは「AIと重なりが大きい」分野かもしれません。でも、それは裏を返せば——その分野こそ、AIを道具として誰よりも使いこなせる立場になれる、ということでもあるんです。
翻訳の仕事がなくなるんじゃなくて、「AIを使いこなす翻訳者」が、使えない翻訳者より圧倒的に強くなる。法律も、膨大な判例をAIに整理させて、人間は戦略と判断に集中する。経理も、単純な処理はAIに任せて、人は数字の意味を経営に翻訳する仕事へ移っていく。
つまり、AIと重なる分野を学ぶ人は、AIに脅かされる側じゃなくて、AIを乗りこなす側の最前列にいる。私はそう捉えています。
だから、興味があるなら堂々とその学部を選んでいい。「消えそうだから」で夢を諦める必要は、まったくないんです。
それでも「なくなりやすい」と言われる分野に進むなら
とはいえ、何も考えずに飛び込むのと、心構えを持って進むのとでは、4年後・10年後がだいぶ変わります。AIと重なりの大きい分野を選ぶなら、私はこの3つを意識してほしいと話しています。
ひとつ目。タスクではなく「判断・責任・人との関係」を磨くこと。AIに任せられる作業は任せていい。その分、人にしかできない「決める」「責任を負う」「信頼を築く」という部分に、自分の価値を寄せていく意識を持つ。
ふたつ目。AIを敵ではなく、道具として早く触っておくこと。食わず嫌いがいちばんもったいない。大学に入る前から触っておくくらいでちょうどいいです。
みっつ目。自分の分野の「AIに置き換わらない核」がどこにあるかを、学生のうちから考えること。法律なら依頼者の人生に向き合う部分、経営なら人を動かす部分。その核を見つけられた人は、強い。
面談では、こんな話をしています
実際の面談でも、AIの話題が出たときは「その学部はやめた方がいい」とは絶対に言いません。むしろ逆で、「AIと近い分野なんだから、AIを一番うまく使える人になればいいんですよ」と。
不安そうだった保護者の方の表情が、ふっとゆるむ瞬間がある。お子さん本人も、「消えるかもしれない仕事」じゃなくて「自分が面白いと思える仕事」として、その分野をもう一度見つめ直せる。そういう時間にしたいと思っています。
結局のところ、「なくならない仕事」を探して進路を決めるより、「自分がずっと問いを持ち続けられる場所」を選ぶほうが、AI時代にはよっぽど強い。問いを持てる人は、道具が変わっても学び続けられますから。
最後に、一冊だけ
このテーマに興味を持った高校生には、今井翔太さんの『生成AIで世界はこう変わる』(SB新書)をすすめています。
著者は、東京大学・松尾豊研究室に所属するAI研究者。第3章がまさに「AIによって消える仕事・残る仕事」というテーマで、生成AIを脅威としてではなく、労働の味方にするにはどうすればいいかを論じています。専門家が地に足のついた言葉で書いていて、新書なので高校生にも手が届く一冊です。AIを正しく知って、正しく付き合うための、いい入り口になると思います。
出典
・Kiran Tomlinson, Sonia Jaffe, Will Wang, Scott Counts, Siddharth Suri「Working with AI: Measuring the Occupational Implications of Generative AI」Microsoft Research, 2025
・Microsoft Research ブログ「Applicability vs. job displacement: further notes on our recent research on AI and occupations」(2025年8月21日)※研究チームによる補足説明
詳しくはLEAD_LEARNING ジャーナルでまとめています。





































































