高等部ブログ
秋入学について@リード予備校
2020/04/30
おはようございます☆ リード予備校の佳山です。
本日も「朝からオンライン自習」を開催しています。自習監督をしながら、ブログ書いています☆
さて、秋入学ですが、
かなり昔の話ですが、2011年7月『東大、秋入学への移行検討』という見出しが一面にでました(日経新聞)。
そこからあらゆる大学や政府や企業が賛同を表明しつつ、全体は賛同ですが各論で色々な意見で収集がつかず、2013年に秋入学は事実上断念、今にいたる。ただ、この東大の表明で少しは、大学院などで秋入学は一部始まっています。
この当時の秋入学の目的は「国際基準(秋入学)に合わせ、海外大学との留学生交換を円滑にし、大学の国際化を加速させる」が一番の理由でした。当時、諸外国の有名大学に比べ、東大の海外留学生の比率は明らかに低く、日本人が海外の大学へ留学する数も頭打ちになっていた時です。今はそうですが。。
秋入学が消えた理由としては、
就職・採用への懸念、公務員試験・各種試験日程の変更ができない、この2点が新聞に掲載されていました。 秋入学になると、いろんな方面で変更かかりますので、上記2つの理由だけではなく、制度的な問題や、できないことはないけど大きな変更伴うからそこまで無理してやりますか?となったと思います。 あと、大学入試日程はそのままで秋入学までのギャップイヤーも問題になっていました。
さて、コロナの影響で秋入学にする場合
①全学年一律で9月入学・始業→全学年で一律ならギャップイヤー問題解消
②秋入学、秋卒業による採用活動への影響→現在、大手は通年採用や秋採用しているところが増えてきたので、以前よりハードル下がる
③国家試験・資格試験→これは、かなり大変だと思います。大学入試もそうですが、今から日程変更や会場変更になると。。。
④法整備、決算時期の変更などなど→①~③よりもはるかに壮大で困難
大正10年までは日本も秋入学だったんですが、それ以降春入学にしています。大正10年までは海外から教育制度をまるっと輸入していたいので。
2011年の東大の秋入学表明前から
1978年8月 政府の臨時教育審議会の答申に「将来、我が国の学校教育を秋入学に移行すべく、関連する諸条件の整備に努めるべき」
1998年10がつ 大学審議会 「学年歴の異なる諸外国への留学及び我が国への留学生の受け入れを促進するため」に秋入学を柔軟に導入できるような法整備をすべきであると提言
2000年11月 「秋季入学を円滑に導入するための大学教育の工夫・改善も行われることが求められる」と答申
2000年12月 教育改革国民会議 「国際化を推進し、高校卒業後の学生に社会体験などの時間を与える観点から、大学の9月入学を積極的に推進する」ことを掲げる
2007年 教育再生会議でも上記2000年12月と同様のことが記載
30年以上も前から秋入学については議論されていましたが、各方面に影響がでるので、なかなか進まなかったというのが本音だと思います。
2011年の東大の表明はかなり盛り上がったんですが、それでも断念
今回は、どうなるかですが、ウルトラC的なことをしないと実現しないような気がします。
リード予備校ではなく、これは私の意見ですが、秋入学移行してみたいですね。 海外留学する人は、ほんの一握りですが、生徒の選択肢も増えますし。 私個人の意見といいながら、リード予備校には、ハーバード大学に3人合格させた講師(高橋)がいますので、岐阜からハーバード大を輩出するとか☆
2011年東大の秋入学表明に関して
秋入学を推進する濱田総長とかなり議論を交わした東大教授の本があります。
当時の背景はよくわかりますし、今の入試改革制度にも言及しています。一度読んでみてはどうでしょうか☆
「危機に立つ東大」 石井洋二郎 ちくま新書

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