高等部ブログ
磁力と重力の発見3@リード図書館
2022/03/01
リード図書館こんばんは、リード予備校の佳山です。
かなり有名な本ですが、今まで読めてなかったんで読んでみました。まだ半分くらいですが、名著と言われるだけあっていい本に巡り会えたと思いました!
「磁力と重力の発見3」
山本 義隆
みすず書房
1、2とあって3なんですが、1、2は読んでおりません。3は、ケプラー、ガリレオ、ニュートンが出てくるので、一番美味しいところから読んでいます。1、2を読むには根気がいるような気がします。。
この本は、高校生向けではなく、大学生または物理を教える講師向けの本かなと思います。
読んでいてすごいなと思えるのは、著者の調査量。著者は予備校で教えている方です。駿台文庫から出ています「物理入門」の著者といえば分かりますでしょうか。(物理入門は、微積分を使って物理を理解するには名著です。現在予備校で教えられている先生で、微積分を多用される方のバイブルだと思っています)
予備校講師をしながらよくここまで調べられたことに感動します。
アイザック・ニュートンが言った有名な言葉で
「私が遠くを見渡せたのは、巨人の肩に乗っていたからだ」という言葉があります。先人たちが積み上げてきた理論があったから、私の発見があったという趣旨です。
いわゆるサイエンス、科学が誕生したのは、意外と近代で、ケプラー、ガリレオ、ニュートンの時代からです。それまでは、哲学的な要素が強く、現代の自然科学、観測・実験→問題提起→仮説→予言→観測・実験というサイクルでは行われておりませんでした。
いかにして万有引力の発見に至ったのか、高校で教えられることに、発見に至るまでの過程説明はありません。
本書を読むと、その当時の時代背景、宗教的要素、偉人たちが何を考えていたのか、その詳細を知ることができます。ケプラー、ガリレオ、ニュートンは紛れもなく天才です。その当時に何を語って、どう考えていたのかを知りますと、物理のつながりが少し理解できるようになってきまして、教科書のようにそれぞれの単元がぶつ切りになっていないと思えます。
来年も、物理の授業を担当するので、生徒が興味をもてるエピソードや繋がりを紹介したいと思います☆