高等部ブログ
早稲田大学スポーツ科学部小論文(2022年度)
2026/01/09
リード予備校忠節校こんにちは、忠節校舎で英語を担当している高橋です。
近年、大学入試では小論文を課す大学が増えてきました。
これを読んでくれている皆さんの中にもこれから小論文の試験を受ける人がいるかもしれません。あなたがもしそうならぜひこの記事を最後まで読んでください。(そうでない方にとっては役に立つ内容ではありませんので読まなくて大丈夫です。)
早稲田大学スポーツ科学部も小論文を課す入試方式があります。
先日生徒が2022年度の問題をやってくれたので添削しました。問題は以下の通りです。(ぜひ、少し時間をとって、「自分だったらどんなことを書くか」を想像してみて下さい!)
ヒトに近い類人猿の四足歩行の走速度は時速40kmを超えるともいわれる。以下の図はヒトの二足歩行と四足歩行の100m走の世界記録の推移を示している(Kinugasa et al., 2016を引用改変)。ここから読み取れること、ならびにそれをもとにあなたが考えることを601字以上1,000以内で論述しなさい。

さて、この問題が秀逸なのは、採点が非常に楽であることです。
なぜ楽かというと、この問題には早稲田大学が仕掛けたトラップがあり、そのトラップにかかった受験生は全員自動的に0点になるからです。
グラフを見ると、二足走行の世界記録はほとんど変化がないのに対し、四足走行の世界記録はどんどん短縮されています。このままいくと将来、二本の線がどこかで交差しそうです。
さらに、設問にわざわざ「ヒトに近い類人猿の四足歩行の走速度は時速40kmを超えるともいわれる」と書いてあるのも、四足走行の可能性を感じさせますね。
以上のことから、「将来はヒトの四足走行の世界記録は二足走行の世界記録を上回る可能性がある」といった内容を書く受験生が多いのですが、、、。
それを書いた時点で0点確定です。
当然のことながら、ヒトは類人猿ではありません。進化の過程でこれまでずっと二足歩行をやってきたヒトが、二足走行よりも四足走行が速くなるわけありません。
そもそもこの問題の本質は、「ミスリードを引き起こすような情報に接したときに、あなたはちゃんとその情報を分析して正しい結論を導き出せますか」ということです。
「スポーツ科学部」の問題だからといって、筋肉の動きやらトレーニングの方法やらを書いてしまうと完全に的外れになります。(そもそも、そういった知識は大学入学後に学ぶのであって、入学前にそんな知識は不要です。)
なぜ、今回この問題を取り上げたかというと、、、
赤本の解答例がまさに「早稲田のトラップにはまった」ものになっていたからです。
赤本の解答例だと0点です。早稲田大学スポーツ科学部を受験する方は注意!
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忠節校舎で出しているリード通信のバックナンバーを1つアップしておきます。
今回は2024年10月に出したVol. 36です。記載された内容は当時のものですのでご注意ください。
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リード通信Vol. 36 (2024年10月号)
(なるべく)毎月1日送信。ただしいつまで続くかは??
1,今月のお話
大谷翔平選手がメジャーリーグ初の50-50を達成した日本時間9月20日、大垣市が猛暑日と熱帯夜の50-50を達成したそうです。(厳密には熱帯夜は52日なので、50-52でしたが。)
まさに「ヒートアイランド」ですね。
私が子供のころは猛暑日なんてほとんどなかったです。
、、、と思い、自分のこの記憶が果たして正しいかどうかチェックするために気象庁のサイトを調べてみました。
やはり80年代は突発的に猛暑日が多い年はあるものの大体どの年も10日未満でした。猛暑日の日数が急増するのは90年代からでその差は歴然です。
地球は確実におかしくなりつつあるようです。
しかし当然のことながらヒートアイランド現象を防ぐために様々な研究が企業や大学でされており、その中には面白い研究も多数あります。
例えば保水性舗装というのをご存じでしょうか。
保水性舗装はアスファルトに保水材を入れ込むことで、雨水や散水を道路内に保有することができるようにする舗装です。道路内に蓄えられた水は徐々に蒸発することで気化熱により道路の表面温度を下げます。
保水性舗装は日本で開発された技術で、2000年前後から各地で施行されるようになりました。
真夏日だと通常舗装のアスファルトと比べて実に10度~20度の温度抑制効果があるそうです。
一方、保水性アスファルトのデメリットは通常の舗装の約4倍のコストがかかることや、舗装内に水分を含ませることで温度の上昇を抑えるという性質上、晴天が続く場合は散水しないと効果がなくなってしまうことが挙げられます。これらのデメリットを最小化することが今後の課題です。
現状では保水材として吸水ポリマーやゼオライトが使われていますが、それらに代わる素材として竹が使える可能性があるそうです。もともと保水性が高い竹は繊維化すると吸収性がさらに向上するため吸収材として役立つだけでなく、竹の有効活用を通じて放置竹林の問題の解決にもつながります。
保水性舗装はすでに確立された技術ですが、そうであってもまだまだいくらでも改善の余地があるということですね。
、、、しかし驚きなのは、この竹繊維を保水材として使用するというアイディアは茨城県のある県立高校の3年生の自由研究から生まれたものである、ということです。
日本の若者のこれからの活躍に大いに期待したいです。
高橋
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2、田辺の一冊 田辺の独断と偏見で本を紹介します。
江藤淳『漱石とその時代』
江藤淳は戦後を代表する文芸評論家の一人です。
党派性にとらわれず、自らの信ずるところを書いたという印象を受けます。
江藤淳は、24歳のときに夏目漱石論を書いて人々に衝撃を与え、注目を集めました。
それまで半ば神格化された漱石を一人の人間としてその悩みや弱さをありのままにとらえようとしました。
その後1999年に自ら命を絶つまで漱石に取り組みつづけ、『漱石とその時代』は未完ながら全5部にわたる大作となりました。
残された手紙を引用するなどして漱石の人生を追体験するような本です。
これでもかというぐらい細かく書かれているのでなかなか読むのが大変ではありますが、漱石は明治という先の見えない、価値観が大きく変わっていく時代を悩みながら生きた人間だとよくわかります。幼いころから漢籍を好み漢詩をよく作っていた一方で、英国に留学した漱石は当時の日本を表す人物の一人として見ることができます。
江藤淳も1932年に生まれ、大きく変動する時代の中を生きたので自分と重ねる部分もあったのかもしれません。
また、家族などとの人間関係で悩んだり苦労したり、正岡子規などの友人との交流などでは一人の人間としての姿を見ることができます。(普通の人よりは神経質なようですが…)
江藤淳の著作は最近複数復刊して文庫本で出ているので、読んでみてください。
ちなみに田辺は、漱石であれば『門』という作品が一番好きです。
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3,高橋の各国つれづれ訪問記
高橋が過去に訪れた国を紹介するコーナーです。読んでも特に何の役にも立たないので読みたい人だけどうぞ(笑)。今回はブラジルです!
首都:ブラジリア
最大都市:サンパウロ(人口1,240万人で南米最大)
面積:約8,512,000平方キロ(世界第5位。日本の22.5倍)
人口:約2億1,531万人
一言メモ:ブラジルでは食べ物を手でつかんで食べるのはマナー違反。サンドイッチもピザもハンバーガーもナイフとフォークで食べるべし。
実は私はブラジルにはたったの4~5時間しか滞在していません。
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに滞在中、ブラジルとの国境にあるイグアスの滝を訪れた際に、ブラジル側も訪問して観光しただけです。
イグアスの滝は北米のナイアガラの滝、アフリカのヴィクトリアの滝とともに世界三大瀑布の1つとして知られていますが、その3つのなかでも単純に「迫力」という点では圧倒的ナンバーワンだと思います。(イグアスの滝に比べるとナイアガラの滝が可愛く見えます。)
滝観光の拠点となる町の宿にチェックインしてみると、私以外に日本人観光客が4人もいました。夜に雑談に花を咲かせながら彼らと仲良くなり、翌日皆で一緒に滝に行くことにしました。
彼らの一人の情報によると、どうやら週末は昼間のオープンが午後5時に終了した後、午後7時から夜間特別オープンをするとのこと。その日は金曜日だったので、ちょうどよい。ただし入場料は夜間用に別途必要でこれがなかなかの金額、、、。
そこで一人が「昼間の営業が終わる直前から夜間営業開始まで公園内のジャングルに隠れてしまえば良い」という名案(?)を思い付きます。
ちょうど満月だし、どうせならイグアスの滝のそばで月見の宴会をしよう!と話はどんどん盛り上がりました。
さて翌日、宴会用のアルコールやつまみを大量に買い込んでいざ出発。
公園内に入って絶景スポットを巡る軽いハイキングをしましたが、非常に蒸し暑い中、しかも荷物を持って歩くのが中々大変、、、。滝のそばは涼しいのですが、ちょっと離れると汗が噴き出してきます。大量の食材を持参したことを皆で後悔しても後の祭り。
結局夕方になって、「滝は十分満喫したし、月見の宴会よりも宿に戻ってシャワー浴びたいね」となりました(笑)。
公園を出てバス停のそばで町へ戻るバスを待つ間、せっかく持ってきた食料をみんなで食べて「プチ宴会」をしました。
イグアスの大迫力とプチ宴会のマヌケさのどちらも今となっては良い思い出です。























































