高等部ブログ
学際系学部あれこれ②@忠節校
2023/01/07
こんにちは。忠節校の日比野です。
「やりたいことが見つからない」という悩みが多いです。
情報過多の現代、選択肢が多すぎて選べないというのが正確なのではと考えます。
そして大学でも価値観の多様化する混沌とした現代において、
新しい価値を社会に提供できるような学生を育てる学部、
いわゆる「学際系学部」が増えてきています。
どの学部にも共通するのが、
既存の問題や課題に対してすでにある手法や方法での取り組み方を教えるのでなく、
そもそもの問題や課題設定のしかたや異なる価値観をもつ人との共同のしかたなどを学べるプログラムを設置しています。
たとえば、「世界の死産率を下げたい」という夢をもったとして。
まっさきに思いつくのは医師や助産師になることです。
しかしながら自分一人が出産途上国に出向き(青年海外協力隊などで)、
出産現場に携わったとしても抜本的な構造は変化しません。
出産途上国に多い特徴が、
・そもそも十分な医師、助産師がいない
・出産に必要な環境がそろっていない
ことが挙げられます。
その背景には、
貧困により大学に通えない子どもが多かったり、
文化的に死産を不浄なものとみなしそれを隠ぺいする伝統があったり、
出産に必要な施設に関する法律が整備されていなかったり、
などなど多くの要素が複雑にかかわりあっています。
つまり、すべての人が安心して子どもを産むことができる社会を実現するには、
法律の専門家・政治の専門家・人文学の専門家・医療の専門家、、、
さまざまな専門家が協力して知恵を振り絞る必要があります。
そして従来の学部縦断的なプログラムでは、
それぞれの専門的な研究はできたとしても、専門家同士(≒学部を横断した学生同士)が共同する場は設けられていません。
(※あくまで私個人の所感です)
そのため「学際系学部」では完全学部横断システムを採用し、
色々な分野の専門家が自由に活発に問題解決に取り組めるようなプログラムを用意しています。
自分がよくおすすめするのは、
・京都大学人間科学部
・九州大学共創学部
・千葉大学国際教養学部
・広島大学総合科学部
・金沢大学融合学域
このあたりの大学です。
もし興味がわいた方はそれぞれの大学HPをご覧ください☆
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このテーマでブログを書こうと思ったのも、
Sくん(岐阜高校・筑波大学志望)と月例面談をしたからです。
まだ大学の志望が明確でないようだったので今回ブログで書いたような話をして、
おすすめの大学パンフレットを用意しました。
すこしでも大学で取り組むことが鮮明になってくれれば嬉しいです☆
リード予備校・河合塾マナビス忠節校 日比野仁哉