高等部ブログ
学校・塾は認知心理学での知見を取り入れて指導しているのか?
2024/06/28
こんにちは、リード予備校の佳山です。
本日は会議が急遽なくなったので、午前中から喫茶店で本を読んでおりました。
かなりいい本を見つけまして、ここに書かれていることをリード予備校の指導法にとり入れようと考えています。なのでブラーをかけています。笑
さて、「学校や塾では、認知心理学の科学で判明した知見を、現場で取り入れて指導しているのか?」
この本の著者はアメリカ人で、アメリカの教育現場について書かれていますが、アメリカにおいて、教育現場では認知心理学で分かった知見をとり入れて指導はされていないとしています。それは現場の指導者たちが悪いとか、心理学者が悪いとかの問題ではなく、いろいろな要因があって取りいられていない現状があると書かれています。
ただ、一部の勉強熱心な指導者・教育者で実践している方は、日本でもアメリカでもいると思います。また、日本の教育審議会でも、一部、認知心理学者が入って日本の教育を設計はしています。
現在では一昔前に比べて、科学的な第一線の研究にアクセスすることは容易になっておりまして、Google scholarでも最新の論文も読めます。
それでも、認知心理学の研究は教師にとって身近でない理由としては、例えば
学術雑誌を読む時間がない。専門的な文章の解釈が難しい
大きな成功に繋がらないとわかっていても、自分たちが知っている方法で教えたいと思ってしまう
科学学術冊子を読むとなるとかなり大変ですし、教育というのはそもそもほぼ全ての人が受けていてそれぞれのやり方・信念があるので、その個人の経験・方法に固執してしまうことは人としてのさがだと思います。私も、学術論文は読みますが、書籍で紹介・引用されている論文に限りますので、最新の論文を常にチェックすることは不可能だと思います。 なので、私が知る限りで、現場に出ている第一線の指導者が、認知心理学の知見を取り入れて指導法を工夫している方とはほとんど出会ったことがありません。 自分で言うのもなんですが、リード予備校は認知心理学の知見を取り入れて指導(一部)をしています!
ここで、少し話がそれますが、「科学的」について話をします。
認知心理学も科学的な手法を取り入れて研究をしています。ここで、「科学的」とはどういことかと言いますと
「反証可能な仮説」を調べていく営みです。 ここでいう反証可能とは、誤りをチェックできるということです。 仮説を「正しい」か「誤り」を判定できることが科学で、仮説を「正しい」か「誤り」を判定できないものは、疑似科学や宗教でよく見られる絶対的な真を前提としていますね。
科学的に証明されたものでもたまに間違っていたことがありますが、科学はそれを許容します。常に誤りがないかをチェックし、漸近的(徐々に近づいていくという意味)に正しさを求めていきます。
また、科学的に証明されないことは、間違っているではなく、「真偽がはっきりしていない」ということを意味するだけで、そのことが間違っていることを意味しません。
認知心理学は、1980年頃から始まり、2000年以降に数多くの知見が報告され続けています。その数十年の中で、いろいろな反証も試みられ、かなりの確からしさになってきています。
実際にこの本にも書かれている内容は、現場で取り入れることで、生徒の学習効率を上げ、勉強法で困っている生徒へ具体的で実行可能な方法をアドバイスできることがたくさん書かれています。
「分散学習」「検索練習」「インターリーブ」「デュアルコーディング」「精緻化」これらの手法を指導者が理解し実践することは可能です。リード予備校では、一部すでに実践していることもあります(映像授業受講者へのフォローで)。 まずは指導者が理解して、一番重要なのは生徒が重要性を理解することだと思います。 これらの知見をまとめ、リード生へ分かりやすく伝えられるように資料を作成していきたいと思います!
2年前から科学的勉強法セミナーを開催しておりましたが、それをかなりパワーアップできそうです!!
7月の末、有名大学の教育学部の教授の方(しかもすごい有名な先生、皆さんも結構知っていると思います)と食事をしますので、このあたりの質問をさせて頂こうかと思います☆ この先生には、リードでの講演もお願いしてみますので、了承を頂けましたら、案内いたします。皆さん、お楽しみに〜