高等部ブログ
天才 フォン・ノイマンの哲学@リード図書館
2021/04/05
リード図書館「フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔」講談社現代新書
天才の中の天才フォン・ノイマンの功績や行動について書かれている本です。
表題にもあるように、コンピューター、原子爆弾、ゲーム理論、天気予報を生み出した人です。また、学問では数学における「集合論」と物理学における「量子論」の進展に大きく貢献しています。
“ノイマンの思想の根底にあるのは、科学で可能なことは徹底的に突き詰めるべきだという「科学優先主義」、目的のためならどんな非人道的兵器でも許されるという「非人道主義」、そして、この世界には普遍的な責任や道徳など存在しないという一種の「虚無主義」である” (本書から引用)
天才が天才と認める天才、フォン・ノイマン
この本を読んでいて面白いと思ったのが、本書に出てくる登場人物が、天才のオールスターです。アインシュタイン、シュレディンガー、ハイゼンベルクなどなど(アインシュタインは、大学受験で失敗して、浪人みたいな経験をしています。その後にスイス連邦工科大学に合格していますが、いわゆる本流からは外れて、大学には研究者として残れず、スイス特許局に勤めることになっています。 天才も挫折はありますね)
なんか、フォンノイマンと比較すると、アルベルト・アインシュタインが普通の人に思えてきます。。
天才の中の天才と聞くと、気難しいイメージを持ちますが、表面的には柔和で人当たりが良く、いつもジョークで会話を和ませるような人だったようです。
しかしながら、マッドサイエンティストの代表格とされており、筆者は内面の彼を貫いているのは「人間のフリをした悪魔」そのものであると言っています。
これほどの評価をさせれるのは、科学者や研究者の範疇に留まらない「実践家」であったから。故郷がブタペストだった彼が、合衆国に命を捧げる軍人になろうとした経緯は本書を読んで見てください。
勉強の能力が高い生徒には毎年出会います。 ただ、勉強の能力が高い以上の天才に出会った時に、その力を見抜いたり・気付いたりできるのかと自問自答するときがあります。
天才に気づけるようにと、本書を読んでみました。
本書を読んで
天才の中の天才 フォン・ノイマンのレベルまで行くと、誰がどう見ても天才と気づくレベルですね。笑
高校生が読んで影響を受けるかは微妙ですが、面白さは補償します☆
それにしても、20世紀の天才オールスターが大集合している本です。理系出身の中年にはウケる本かと☆