高等部ブログ
大学選びは研究室から——高校生に寄り添う面談記
2025/10/11
大学選びは“研究室”から考える——高校生の不安に寄り添う面談記
こんばんは、リード予備校の佳山です。
進路に迷う高校生へ。大学選び 研究室 高校生という視点で、一緒に大学のホームページを開き、教員や研究内容を確かめると、あなたの「やりたい」がくっきり見えてきます。パンフレットの言葉だけではわからなかったことが、研究室ページをのぞいた瞬間に繋がっていく——そんな面談の記録です。
先日の面談で、旧帝大志望の高校3年生がこう話してくれました。
「○○大学の理工学部を受けようと思っていましたが、学部紹介やパンフレットを見ると、情報系寄りに感じて自分の興味と違うかもしれません。」
彼が本当にやりたいのは“半導体の基礎”に関わる研究。応用分野ではなく、材料工学やナノ工学に近い領域でした。パンフレットだけでは、その大学で自分の興味が深められるのか判断がつきません。私は彼と並んでパソコンを開き、大学の教員紹介・研究室(大学院含む)のページにアクセスしました。学科紹介だけでは見えなかった研究テーマが、教員ページでは具体的なキーワードとともに並んでいます。
スクロールしていくうちに、彼の目が止まりました。
佳山:「これ、○○君がやりたい内容やね。」
そこには「ナノ材料」「半導体薄膜」「基盤プロセス」など、まさに彼の“やりたい”に重なる言葉が並んでいました。
「この大学でも自分のやりたい研究がある」——そう確信できた瞬間、彼の表情は迷いから期待へと変わっていきました。
このとき彼が感じた安心は、偏差値や大学名だけでは得られないものです。大学選び 研究室 高校生という観点で、自分の軸に合う場を見つけられたからです。
私自身の専攻は分子生物学で、半導体は専門外です。それでも、生徒の言葉に耳を傾け、「半導体を作る材料に興味がある」「応用より基礎が好き」という手がかりから、材料工学・ナノ工学といった関連分野へ一緒に辿り着くことができます。大切なのは詳しさよりも、“一緒に探す姿勢”。「先生に相談してよかった」と言われる瞬間は、いつだってその姿勢の先にあります。
保護者の方へ。お子さまが悩んでいるとき、専門的な言葉がわからなくても大丈夫です。「いっしょに見てみよう」と隣でページを開き、興味を持ったポイントに線を引いてみてください。親子の対話が、志望理由の言語化にもつながります。 そして、進路指導の経験がある先生に相談をして見てください。
ただ、私はかなり科学系の本を読んでいるので(一般書レベル)、自分の専攻以外の分野もそれなりに詳しいです。文系出身の先生で、優秀な生徒が大学HPとパンフをしっかり見て受験しないことを判断したと言ったら、一緒に調べるんでしょうか。。 そのまま生徒の意見を受け入れる、時間をもらって調べるまたは理系出身の先生に聞くなどする、おそらく前者が多いように思います。
文系・理系に限らずですが、進路指導をする上で選択肢の幅を広げられる提案をするためには、一般書で近未来について語っている理系本を数冊読むと、近い将来求められる科学技術がわかって来て、進路アドバイスの幅が広がります。
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『2100年の科学ライフ』(ミチオ・カク著)
AI・医療・ナノテク・宇宙開発まで、2100年までの科学の進化を展望。
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『サイエンス・オブ・マインド』(ミチオ・カク著)
脳科学とAI技術の融合を描く未来書。
また、『未来を見通すビジネス教養 日本のすごい先端科学技術』も、日本の科学力を理解するのに最適です。
1対1で話す面談だからこそ、その生徒がやりたいと思っている分野に対して、近い未来に社会をよりよくできる分野の研究だと伝えてあげれば、生徒のモチベーションを上がってくると思います。
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リード予備校は、偏差値や合格可能性だけでなく、「あなたが何を学び、どんな未来をつくりたいか」に寄り添います。面談では必ず研究室ページまで一緒に確認し、納得して受験校を選べるよう伴走します。どんな小さな疑問も、遠慮なく相談してください。一緒に、あなたの「やりたい」にたどり着きましょう。