高等部ブログ
受験勉強中の眠気を防ぐ!食事と血糖値の科学的関係
2025/08/10
受験勉強中の眠気を防ぐ!食事と血糖値の科学的関係
18時間耐久オンライン自習室も半分を過ぎまして、残り9時間です・・・あと9時間しんどいですね。でも、生徒はかなり頑張っています。今回は、300名以上の参加者になってはいませんが、全然生徒が減りません!! この時間帯でも200名近い生徒が参加してくれています。
これは午前10時で生徒が200名になった時の様子
ここからは、眠気との勝負になりますので、私から1つアドバイスです。 眠気と食事について、食事や間食へのアドバイスです。
勉強しないといけないから栄養をたくさん摂る・糖分をたくさん摂るは間違いです。糖分を短時間に多く摂ると、逆に眠くなります。
長時間勉強をしていると、「昼食後に急に眠くなってしまう…」という経験、ありますよね?
実はこれ、食事による血糖値の変化が大きく関係しています。
1. 食後に眠くなる理由
食事をすると、体は食べたものを消化吸収するために血糖値が上昇します。
特に白米やパン、麺類、甘いお菓子など高GI食品は血糖値を急上昇させやすく、その後、インスリンの働きで急降下します。
この**血糖値の急降下(反動低血糖)**が起こると、脳がエネルギー不足の状態になり、眠気や集中力低下を引き起こすのです。
2. 高GIと低GIの違い
下のグラフは、高GI食品と低GI食品を食べた後の血糖値変化を示した模式図です。
- 赤線:高GI食品(白米・菓子パンなど) → 血糖値が急上昇後、急降下
- 緑線:低GI食品(玄米・全粒パンなど) → 緩やかな上昇と下降で安定
- 青い網掛け部分は「集中力が落ちやすい範囲」の目安
下記記載の論文の模式図
3. 眠気を防ぐ食事のコツ
① 一度に食べすぎない
- 大量に食べると胃腸での消化に血流が集中し、脳への血流が減って眠くなる。
- 昼食は腹八分目がおすすめ。
② 低GI食品を取り入れる
- 白米より玄米、食パンより全粒パンのほうが血糖値の変動が小さい。
- 食事の最初に野菜やたんぱく質を食べると血糖値の上昇が緩やかになる。
③ 甘いものはタイミングを工夫
- 勉強直前より、休憩の終わり際に食べると眠気のピークを勉強時間からずらせる。
4. まとめ
勉強中の眠気は、気合だけでなく「食事の工夫」で防げます。
腹八分目・低GI・小分け食事を意識することで、血糖値を安定させ、長時間の集中力を保ちましょう。
参考文献
- Afaghi, A., O’Connor, H., & Chow, C. M. (2007). High-glycemic-index carbohydrate meals shorten sleep onset. American Journal of Clinical Nutrition, 85(2), 426–430.
- Benedict, C., et al. (2012). Acute sleep deprivation reduces energy expenditure in healthy men. American Journal of Clinical Nutrition, 96(3), 552–558.
- Mora-Rodríguez, R., & Ortega, J. F. (2021). Circadian variation in postprandial glucose tolerance. Nutrients, 13(2), 521.