高等部ブログ
参考書のあとがき@忠節校
2023/01/16
こんにちは。忠節校の日比野です。
突然ですが、私には趣味があります。
休みの日に本屋に行くことなのですが、
まっさきに向かうのは学習参考書コーナーです。
ここでマナビスの講座と相性の良い参考書を発掘するのが私の趣味です。
構成とか難易度などがマナビスと一致していて使いやすい参考書が見つかると、
宝物を発掘したみたいで嬉しくなります☆
(※この趣味を生徒に話すと毎回笑われます笑笑)
というわけでマナビス館には私おすすめの参考書コーナーがあります。
結果として有名どころの参考書が集まる傾向にあります。
※※※※※
昨日も色々と参考書を探していたら素敵なあとがきがあったのでご紹介です。
(以下、引用)
夏の終わりのある日、生徒が落ち込んだ顔で僕を訪ねてきました。
「苦手科目の成績がどうしても上がらないんです…」。
続けて彼はこう言います。
「テキストは復習して内容は理解しています」
「問題集で演習もしました」
「なのに上がらない」
と。
僕は聞きました。
「問題集で何回やったの?」
「項目にもよりますが、間違ったところは2回、解けたところは1回です」。
なるほど。そりゃあそうです。
それで苦手な科目の成績があがるはずがありません。
かつて、ある超難関国公立大の医学部に現役合格した女の子がいました。
「やっぱり天才は違うな!」
と声をかけた僕に、彼女はこう言いました。
「先生、私は『天才』なんかじゃないです。K君みたいに、授業の復習をして、
問題集を1、2回解いただけでできるようになる子もいます。
ああいう子はたしかに天才です。
でも私、理科も数学も、同じ問題を10回くらい繰り返して、やっとできるようになるんです。
ものすごく時間かかっているんです。
だから私は天才なんかじゃないです。」
僕は「はっ」としました。彼女は、高二、高三の2年間、
ずっと全国模試の成績が1ケタ台だった子です。
正直、そこまで影で「地道な」努力をしているとは思っていなかった。
でも、彼女は「同じ問題を」「10回やって」その順位にいたんです。
軽々しく言った自分の言葉を詫びる僕に、彼女はこうも言いました。
「私の学校の友達も、成績がいい子のほとんどは同じようにやっています。
天才なんてほとんどいません。
部活と同じ。ほとんどが『努力の子』なんです」。
その言葉を聞いた僕の心には、衝撃と同時に、希望の灯がともりました。
そうだ。やっぱりそうなんだ。「地道な努力こそが未来を作るんだ」と。
苦手な科目に落ち込んでいるあなた。
あなたは「天才の勉強法」になってしまっていませんか?
そんな状態で、「自分には才能がない」と諦めてしまっていませんか。
僕は言いたい。才能がないんじゃない。
繰り返しが足らないだけです。
だから、できないと泣き言を言う前に、何度も繰り返すことです。
勇気を持って基本に帰ることです。
必ず何かが見えてくるはずです。
もう十分やったって?
5回やってダメなら10回やればいい。
10回でダメなら15回やればいいんです。
絶対にあきらめない。
何度も挑戦する。
いつか必ずできるようになる。
多くの先輩たちの姿を見てきた僕は、そのことを確信しています。
だからあなた自身が自分を諦めてしまってはいけない。
自分で自分を信じること。
信じ抜くこと。
それが受験を通して得られる一番大切なことだと僕は思います。
どこかで今もがんばっている、あなたの未来を信じて。
「きめる!共通テスト現代文」(著:船口明 Gakken pp.264-265)
(以上、引用)
※※※※※
私は高校生時代、船口先生の講義を受けていたのでより心に刺さりました。
そして意識はしていなかったのですが、
昨年末の高3生向け『最後のホームルーム』で私がした話と伝えたいことは一緒だな、と思いました。
誰かから受け取った言葉は無意識のうちに自分を形成します。
いま忠節校に通っている彼ら彼女らに伝える言葉も、
もっともっと考えて、もっともっと彼ら彼女らに届けられる言葉にできるよう精進していきます。
リード予備校・河合塾マナビス忠節校 日比野仁哉