高等部ブログ
リード通信Vol. 31 バックナンバー
2025/11/21
リード予備校忠節校忠節校舎で英語を担当している高橋です。
忠節校舎も現在高3は推薦対策の真っただ中です。
もちろん面接練習にもしっかり対応しています。どれくらい対応しているかと言うと、、、
1対1の面接に対応するのは当たり前、忠節校舎ではグループディスカッションの練習もバッチリやってます!!(ここまで対応する塾予備校はそうないはずです。)

今日の練習では、生徒一人に対し、東大卒の田辺先生、京大卒の城本先生の超超強力タッグ(プラスおまけで高橋)の3人で対応しました。
トークのテーマは「ステレオタイプ」だったのですが、強力な先生たちに圧倒されることなく、しっかり話をすることができていました。
明日の本番期待しています!
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忠節校舎で出しているリード通信のバックナンバーを1つあげておきます。前回アップしたのが6月8日でしたので、だいぶ間が空いてしまいました、、、。(はい、サボってました(笑)。)
ちなみに、ここにアップするのはサボってましたが、リード通信自体はちゃんと続いています。すでにVol.49までいってますので、来月が記念すべき(?)Vol.50です。
今回はVol. 31で去年5月に出したものになります。データなどは当時のままなのでご注意下さい。
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リード通信Vol. 31 (2024年5月号)
(なるべく)毎月1日送信。ただしいつまで続くかは??
1,今月のお話
先日土屋先生と雑談をしていた際に、「女子の方が男子よりしっかりしているよね」という話になりました。(高校生を相手にしていると、確かにそう感じる場面は多いです。もちろん個人差はありますが。)
男女の違いに関する研究は理系文系問わず非常に多いです。今回はその中からいくつか面白い研究結果を紹介します。
かつて医学部入試において女子生徒の合格者が3割を超えないように操作されていたという問題がありましたが、アメリカで内科疾患を抱えた65歳以上の患者のデータを分析したところ、女性医師が担当すると男性医師が担当した場合よりも死亡率・再入院率ともに3~4%低かったそうです。(もちろん、患者の重病度や病院の違いの影響は統計的に排除しています。)
この3~4%という数字は大した差でないように思うかもしれません。しかし、それまでの10年間の高齢者の死亡率の低下も3~4%にすぎません。つまり、患者が生きるか死ぬかを決める要因として、医師の性別がもたらすインパクトは10年間の医学の進歩がもたらしたインパクトとほぼ同程度ということになります。
内科医に診てもらうなら断然女性の医師の方がいいですね、、、(笑)。
一方、「男性は女性よりも空間認知能力が高い」という説は複数の研究によって裏付けされています。(かつて「話を聞かない男、地図を読めない女」という本がベストセラーになったのをご存じの保護者様も多いと思います。)
気をつけなければいけないのは、男女の違いというのは必ずしも生まれつきのものではなく、むしろ社会や教育によって後天的に生じている可能性があることです。
「男性脳・女性脳」という俗説では、男性と女性はそもそも脳の作りが違うからそれぞれ得意なことも違う、という主張がなされますが、脳の機能や構造は社会的経験や学習によって柔軟に変わることが分かっています。
例えば、男性優位社会のマサイ族では女性よりも男性の方が競争を好む一方、母系社会のカーシ族では男性よりも女性の方が競争を好むそうです。
さらに、上に挙げた「空間認知能力の男女差」を国別に見ていくと、その国のジェンダーギャップ指数と有意に相関しており、ジェンダーギャップが少ない国ほど、空間認知能力の男女差も少ないことが判明しました。
これらの研究結果は、男女の違いは生まれつきのものでなく、実は社会や教育によるものである可能性を示していると言えそうです。
高橋
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2、田辺の一冊 田辺の独断と偏見で本を紹介します。
今回はフランスの作家を紹介します。自分は海外文学をまともに読み始めたのが最近になってからで、こんなに面白いのにもっと早く読んでおけばよかったと後悔しています。ぜひみなさんはこのGWにでも読んでみてください。
アンドレ・ジイド『狭き門』
ジイドはキリスト教に関する作品が多いので(というより西洋文学はほぼすべてキリスト教の影響下にありますが)ちゃんとした理解はできていないのかもしれませんが、ジイドは日本でもかなり読まれてきた作家で影響をうけた人も多いようです。
ジェロームとアリサの恋愛を描いたものです。
アリサは不貞をはたらく母を見て、その反動としてとても信心深い生活を送るようになる。ジェロームはそんなアリサを愛し結婚しようとする。アリサもジェロームを愛しているが、結婚することは拒み続け、結局別れることになるという話です。
アリサにとってジェロームの気持ちが神よりも自分に向いてしまっていることは間違いでした。そして信仰、神への愛のためにジェロームとの結婚を拒もうとしていました。
「ああ!ただ私のいることだけが、神とジェロームとを結ぶ障碍になっていることが、今になって余りに明瞭だ。」「主よ!ジェロームと私と、手を携え、互いに助け合って、主の御許へ進むことができますように。~主よ、あなたの示し給う路は狭いのです。――二人並んで進むことができない程狭いのです。」
神への愛にすべてを捧げるため、ジェロームを忘れようとしますが、忘れることができない。しかもジェロームと別れた結果、正気を失ってしまったようにみえます。アリサのしたことは間違っていたのか、結局彼女は悲惨な死に方をしてしまいます。
それでもアリサの生き方・言葉に感動したというのが読んだ率直な感想です。ジイドがどういうつもりで書いたのかはわかりませんが、自分はこれを純粋な美しい恋愛小説ととっておきたいと思います
小説の一つの意味は、ごちゃごちゃした現実から、純粋な美しいものをぬきだしてくれることだと思います。
ジイドには『狭き門』と対になる『背徳者』という作品もあり、これは病気の妻を見捨てて遊びに出るような欲望に忠実な人物が描かれます。他には牧師が盲目の少女を拾って育てた結果悲劇がもたらされる『田園交響楽』が短めで読みやすいのでおすすめです。
キリスト教に関連するものだと江戸時代の弾圧されるキリシタンを描いた遠藤周作の『沈黙』も読んでおきたい一冊です。
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3、高橋が過去に訪れた国を紹介するコーナーです。読んでも特に何の役にも立たないので読みたい人だけどうぞ(笑)。今回はロシアです。
首都:モスクワ
最大都市:モスクワ(人口約1,264万人)
面積:約1,710万平方キロ(日本の約45倍)
人口:約1億4,650万人(世界第9位。ちなみに日本は世界第11位)
一言メモ:世界一のマヨラー大国で、マヨネーズの消費量は日本の5倍以上と言われている。また、イクラはロシア語です。
1999年1月21日、フィンランドの首都ヘルシンキを夜に出るモスクワ行き国際夜行列車に乗り、モスクワの駅に着いたのが翌朝8時半。その日はモスクワを観光して夜にシベリア鉄道の北京行きに乗車し、中国へ抜けるまでの約1週間ほどをロシアで過ごしました。
その中で一番印象に残っているのはやはり7泊8日にも及ぶシベリア鉄道での移動です。
いざ北京行きの列車に乗ってみると、全乗客の90%以上は中国人でビックリしました。旧正月が近かったため、ヨーロッパ各地に住んでいる中国人が祖国に帰る「民族大移動」の時期にぶつかってしまったようです。私の車両では私以外の客全員が中国人だったため、「ロシアの鉄道に乗っている」という感じは全くありませんでした。
しかし同じコンパートメントの中国人のおばさんにはいろいろ良くしてもらい、中国のご飯を毎回頂いたりして旅自体は楽しかったです。(彼らは各自がこれでもか、というくらいの量の荷物を持っていて、毎回そこからこれでもか、というくらいの食事を出し合うので、毎回の食事が宴会状態でした。きっと久しぶりに祖国に帰るのであろう彼らは皆陽気でした。)
そんな中、中国語を話せない私が退屈しないようにと、おばさんが気を利かせて「英語を話せる中国人」を探し出して私に紹介してくれたことがきっかけでひと悶着ありました。
学生だった彼と話をするなかで、私が訪れたことのある中国の都市のひとつに「南京」を挙げたところ、彼が突然「南京大虐殺」の話を始め、そして一人で勝手に興奮して手が付けられなくなってしまいました。
見かねた周りの人が彼をたしなめてくれて事なきを得ましたが、、、。
「なんなんだ、この野郎!」と内心腹を立てた一方で、(「南京大虐殺」が事実かどうかはともかく)戦争のもたらす負の遺産が人々の意識の中にいつまでも残り続けるという事実を痛烈に感じました。
どこまでも氷原が続く冬のバイカル湖の車窓を眺めながら、自然の雄大さと戦争の愚かさの大きなギャップになんかやるせなさを感じたのをいまだに覚えています。























































