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リード通信Vol. 22バックナンバー

こんにちは。忠節校の高橋です。

 

今日は高校の方は卒業式ですね。3年生の皆さん、本当にお疲れ様でした。(とは言え、まだ中期後期の受験が残っているので、それらを受験する人は最後まで気を抜かないように!)

 

後期は入試科目に小論文を課す大学が多いです。(例えば富山大学工学部後期入試は昨年までは数学だったのが今年から小論文に変わっていたり。)

 

忠節校舎ではリード国語科の田辺先生(東大卒!)と、(だいぶ見劣りしますが(笑))高橋のコンビで小論文の添削指導をしています。

 

最後までしっかりサポートしていきます!

 

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忠節校舎の皆さんには本日リード通信Vol. 41を送りました。

 

こちらにもリード通信のバックナンバーを1つアップします。情報は掲載当時のものになるので、ご注意下さい。

 

※※※※※※※※※※

 

忠節校限定! リード通信Vol. 22 (2023年8月号)
(なるべく)毎月1日送信。ただしいつまで続くかは??

 

1,今月のお話

 

今回はジェンダーバイアスと(特に大学進学における)アファーマティブアクションについての話です。

 

「個人的なことは政治的なこと」という言葉をご存じでしょうか。

 

これは1960年代以降アメリカから始まった第2派フェミニズム運動におけるスローガンです。

 

例えば女性労働者が家庭内や企業内のジェンダー差別的な慣行に直面し、仕事を辞めたとします。

 

この選択は表面上はあくまで彼女の「個人的な」選択です。しかし、もし法の制定や規制の導入がちゃんと成されていたら、彼女は別の選択をしていたかもしれません。つまり、社会なり政治なりが彼女に「仕事を辞める」という「個人的な」選択を強制した、と捉えることもできるわけです。

 

このように、世の中には社会的なジェンダーバイアスによって、知らず知らずのうちに自己の能力や選択肢を(あくまで「個人的に」)狭めてしまう、ということが起こります。

 

教育に関するジェンダーバイアスの最たるものは、「文理選択」でしょう。

 

日常生活や学校の中で「女子を文系/男子を理系」へ水路づけるジェンダーが存在しています。幼少期から「性別」に応じて周囲の大人の働きかけが異なりますし、「理数系の教科は男子の方が能力が高い」というジェンダー・ステレオタイプを約23%の小中学校教師が持っています。(面白いデータがあって、実はジェンダーバイアスは男性教員よりも女性教員の方が強いそうです。)

 

数学の試験で良い点をとった女子生徒に対して教師が「女の子なのにすごいね」と褒めると、「すごいね」だけの時よりも女子生徒の数学学習意欲が低くなる傾向にあり、一度だけの発言でも影響するそうです。(ちなみに、こういったことを調べる学問は教育心理学です。)

 

現行の入試制度だと、入試という「入口」では「教育機会均等」が保証されています。しかし、現実はそこに至るまでの教育プロセスにおいて架せられるハードルは人によって大きく異なり、現実として理工系の大学進学には大きな男女格差が存在します。

 

その格差を改善しましょう、というのがアファーマティブ・アクションであり、その具体例としては「女子枠」が挙げられます。

 

東海地方では、名古屋工業大学が30年近く「女子特別推薦」を電気・機械工学科でやっていますが、今年度の入試より物理工学科,情報工学科及び社会工学科(環境都市分野)でも行います。また、名古屋大学も昨年度より工学部の電気電子情報工学科の募集定員を現在の11人から12人に、エネルギー理工学科を4人から6人に増やして、それぞれの半数を女子に充てています。(どちらの大学も学校推薦型選抜です。一般入試ではありません。)

 

「女子枠」以外では、女子大での「工学部設置」の動きがあり、奈良女子大は昨年度より、お茶の水女子大は来年度から工学部がスタートします。

 

個人的には名工大、名大の女子推薦は強くお勧めしたいです。

 

、、、と、これで今回はこれで終了するはずだったのですが。

 

先日、なんとアメリカの連邦裁判所で人種を理由とするアファーマティブアクションに対して違憲判決が出ました。バイデンさんはこの判決に「強く不同意」すると言ってますが、、、。すぐに日本に影響はないと思いますが、注視していきたいです。(しかし、最近のアメリカ政治は外野から見ている分には面白すぎる。)

 

※※※※※

 

2、田辺の一冊 田辺の独断と偏見で本を紹介します。

 

今回はちょっと変わったものを紹介します。
薬袋善郎『英語リーディング教本』

 

(田辺は実は高校時代は英語が一番の得意科目でした。)

 

駿台予備校の講師が書いた英語参考書ですが、英語の勉強として読んでほしい、というわけではないです。
(みなさんは英語の勉強は高橋先生やマナビスの授業をしっかり聞きましょう。)

 

この本を紹介するのは、この本が「言語」に興味をもったきっかけの一つだからです。

 

この本は徹底的に文の構成要素を調べます。
「名詞」の働きは「主語・動詞の目的語・前置詞の目的語・補語」
「前置詞」は「前置詞+名詞」で「形容詞句または副詞句」
など品詞の知識を踏まえたうえで、文の単語ひとつひとつがどのような働きをしているのかを全て調べます。

 

中途半端に取り組むと、逆に混乱すると思うのでみなさんにすすめはしませんが、私はこれを読んで少し英語というものの構造が分かった気がしました。

 

そして、それまでつまらなく思っていた「品詞」というものを面白く感じるようにもなり、日本語への理解も深まった気がします。普段特に考えず使っている日本語というものの構造を、意識的にとらえなおすことができるようになったからです。

 

外国語(古文も?)を学ぶ一つのメリットは、日本語を相対化できることです。

 

英語を学習することとは、自分が自然に身に着けた日本語とはまったく異なるシステムを受け入れることです。

 

それは簡単にできるものではありませんが、当たり前につかっていた日本語を、見つめなおすことができるようにもなります。ただ外国語を話せる・読めるようになる以上のものが手に入るのではないかと思います。

 

日本の過去の優れた人物たちは、昔は中国、近代以降は西洋の言葉を読みこなしていましたが、
それは単に中国や西洋の「思想」や「技術」を知ることだけでなく、「言語」を身に着けること自体が大きく人を成長させていたのではないでしょうか。(言語そのものが思想とも言えるのかもしれません。)

 

というわけでみなさんも英語を頑張って勉強しましょうというお話でした。

 

 

※※※※※

 

3,高橋の各国つれづれ訪問記

 

高橋が過去に訪れた国を紹介するコーナーです。読んでも特に何の役にも立たないので読みたい人だけどうぞ(笑)。今回はハンガリーです。

 

首都:ブダペスト(ドナウ川の西岸の町ブダと東岸の町ペストが合併してブダペストになった。)
最大都市:ブダペスト(人口約170万人)
面積:約9.3万平方キロ(日本の約4分の1)
人口:約970万人
一言メモ:ハンガリー語では日本語と同様、人の名前は「姓+名」の順番になる。(このことからハンガリー人の祖先はヨーロッパ系でなく実はアジア系である、という通説があったが現在は否定されている。)

 

 

スロベニアを旅行中、アイアン・メイデンという私の好きなバンドがハンガリーの首都ブダベストでライブをやる、という情報をゲットし、急遽ハンガリーを訪問することにしました。

 

逆に言うと、「ライブに行く」以外にハンガリーを訪れる理由はなく、実際その情報を得ていなければハンガリーを訪問することはなかったと思います。

 

ブダペストは別名「ドナウの真珠」と呼ばれていて、歴史地区は1987年に世界遺産に登録されています。私はどちらかというと「自然派」で、都会にはあまり興味がないのですが、ブダペストの建築群には圧倒されました。

 

中でも素晴らしいのは大聖堂と国会議事堂です。大聖堂は建物自体もさることながら、内部の金ピカの装飾が豪華絢爛で、中世におけるキリスト教の権力が絶大であったことが良くわかります。国会議事堂は「世界一美しい国会議事堂」として知られていますが、そう呼ばれるのに誰も異論はないだろうと思えます。

 

ブダペスト滞在中は、夕暮れにドナウ川の対岸からこれらの圧倒的な建造物をボケっと眺めるのが日課になりました。

 

当初の目的であったアイアン・メイデンのライブの方は、自分が知らない間にバンドのボーカルが変わっていて、しかもそのボーカルがあまりにも下手すぎて正直かなり微妙でした、、、。でも、ブダペストというとても居心地が良く、私にとってお気に入りの街を見つけることができたのは、アイアン・メイデンのおかげです(笑)。

さらに

詳しく知りたい方はコチラから!

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