高等部ブログ
コロナチャレンジ!/ヒトは「運動することで、脳が学習に適した状態になる」@リード予備校
2020/05/09
おはようございます☆ リード予備校の佳山です。
突然ですが、コロナチャレンジと題してまして、私佳山は、毎朝30分有酸素運動を実施します☆
現在、忠節校舎のマナビス受講生には週に1回電話を実施しており、進捗聞き取りやアドバイスなどの面談をしています。 GWあたりから、「もう疲れてきた。今日も明日も一人で10時間勉強はさすがに。。。。」「GWあたりから全然勉強できていません」という生徒が少しですが、でてきています。
ずっと家にいる、一人で勉強する孤独などで、ちょっとやる気をなくしている。。
それも乗り越えていってほしいんですが、声掛けや励ましだけではあまり効果がなさそうなので、
コロナチャレンジと題しまして、自ら実践いたします。皆さんは学校が休校になって、通学や体育の時間がなくなり、体を動かす量がかなり減っています。朝の勉強開始に、30分ほどの有酸素運動をしましょう!劇的に勉強の取り組み方や集中力、継続力が変わってきます。
「勉強開始前に運動しなさい」と結構言っていますが、自ら朝早く起きて実践していないと説得力もないですし、どのような効果が実感として語れるかも大事なので、毎朝実践いたします!
さて、本日は6時過ぎ起床、6時30分から、体を慣らすためにウォーキングしてきました!目指すは30分のジョギングなので、5kmぐらいは達成したいですね☆
先進的な私立高校は、0時限体育を取り入れ、学力テストでもかなり有意な成績向上を達成している高校があります。日本でもアメリカでも、ケーススタディは数多く存在しています。
運動して勉強に効果があるのか、少しだけ現在の知見を紹介いたします☆
『脳を鍛えるには運動しかない!」ジョンJ.レイティ NHK出版
いわゆる筋トレ本ではなく、著者はハーバード大学医学部臨床精神医学准教授、専攻は精神医学と精神薬理学の専門家です。
脳研究は、スタンフォードで睡眠研究が盛んですが、脳の研究目的は疾病の解明が主ですので運動と勉強・学力に関連した研究はそう多くありません。しかし、最近の知見で、運動が脳内にどのように作用しているのか、運動することによって脳内由来神経栄養因子(BDNF)増加が認められ、運動と脳の学習の研究が少しずつですが進んできています。
運動すれば学力が上がるのか?運動することで学力が上がるのではなく、脳内が学習に適した状態になります。
2000年にノーベル賞を受賞した神経科学者エリック・カンデルの発見は「脳内での神経の活動、つまり学習を繰り返すことでシナプスそのものが大きくなり、結合が強くなる」です。
脳内は刺激によって神経細胞の結合や繋がり方が変わります。これをシナプスの可塑性といいます。この可塑性において中心的な役割を果たすのが脳由来進研栄養因子BDNFです。
脳内物質をまとめますと
神経伝達物質
ニューロンの活動を活性化するグルタミン酸
抑制するガンマアミノ酪酸(GABA)
セロトニン:気分、衝動性、怒り、攻撃性に影響する セロトニン阻害薬はうつ病や脅迫神経症などの使われます
ノルアドレナリン:注意や近く、意欲、覚醒に影響
ドーパミン:気持ちを落ち着ける作用があり、ドーパミンを増やす作用のある薬はADHDを緩和するために用いられます
そして
最近長目を浴びている脳由来神経栄養因子
栄養因子と書いてますように、神経がネットワークを増築するときに必要な因子となります。 人で確かめることはできませんが、ラットやマウスで、運動後にこの因子が増えており、神経ネットワークができることは確認されています。
先ほども書きましたが、運動で学力が上がるのではなく、運動後に、脳が学習するベストな環境になっているということです。(脳由来神経栄養因子が脳に作用する)
実際、2007年にドイツの研究者グループが人間を対象として行った研究では運動前より運動後の方が20%早く単語を覚えられ、学習効率とBDNF(脳由来神経栄養因子)値が相関関係にあることが明らかになった。 答える速度や認識の柔軟性も向上しています。
ヒト、動物はなぜ運動後に学習に適した脳内環境になるのか、「元来、わたしたちは体を動かすようにできていて、そうすることで脳も動かしている。学習と記憶の能力は、祖先たちが食料を見つけるときに頼った運動機能とともに進化したので、脳にしてみれば、体が動かないのであれは、学習する必要はまったくないのだ」(本書、引用)
では、どれくらいの運動量・負荷がいいのか
最大心拍数の60%から70%を保って30分ほどです。 そこそこしんどいですね。笑
慣れないうちは、軽く汗をかくぐらいで30分を目標にでいいと思います。
健康であること、運動ができることにこしたことはありませんが、あくまで「効率よく勉強するために」「今の休校期間で心身ともに勉強に適していない現状を打破するために」、運動を推奨します。
上記でもかきましたが、進化の過程で脳が獲得してきた機能の1つに、「運動後に学習に適した脳内環境になる」があるのかもしれません。
東大に入るには、勉強する能力が必要であり、どう勉強しても受からない生徒はいます、これは遺伝的なもの先天的な能力によるもので、努力で打ち勝つことは無理なときもあると思います。 でも、勉強には工夫をして学力をあげる余地はあります。 運動をして勉強効率最大化は実践する価値はありそうです。
特に高3生は、大量に勉強する必要があります。土日の学校がないときには、朝早く起きて、有酸素運動をしてから勉強をすることは今のうちから慣れておきましょう☆