高等部ブログ
「資本論」と安部公房と「蹴りたい背中」@忠節校
2022/05/06
こんにちは。忠節校の日比野です。
生徒がどんな表情でマナビスを受けているのか、
机のうえにどんな参考書を置いているかなどを知りたいので、
できるだけ生徒が勉強している現場を見回るようにしています。
ある日ブースの見回りをしていると、
岐阜高校のOくん(東京大学文科一類志望)の机のうえがこんな感じでした。
「資本論」の解説本に、安倍公房の「壁」、綿矢りささんの「蹴りたい背中」など、、、
良い意味で受験生らしくない机ですね笑
私が高校生当時は安倍公房の「赤い繭」が教科書に載っており、
読んでも本当に意味が分からなかった記憶があります。
個人的に安倍公房で好きな作品が「闖入者」です。
闖入者とは「断りもなく突然入り込んでくる」の意です。
安倍公房は一方的な暴力を描くのが本当にうまいと思います。
(※「砂の女」も読んでて怖い作品です)
短編小説で受験生でもすぐ読めるのでOくんにもおススメしました。
綿矢さんの「蹴りたい背中」は綿矢氏が18歳か19歳のときの作品だったと記憶しています。
同じくOくんと同年代で芥川賞をとった作家に金原ひとみさんがいます。
「蛇にピアス」という作品で受賞しています。
日比野:「綿矢さんと同じでOくんの年齢くらいで書かれた『蛇にピアス』っていう作品があるけど知ってる?」
Oくん:「読みました!」
日比野:「さすがやね。読んでみてどうだった?」
Oくん:「『蛇にピアス』のほうが洗練されているんですけど、『蹴りたい背中」の方が荒っぽい感じです。」
記憶がおぼろげなのですが、
確かこのような表現をしていました。
感受性が高いなあと感心するばかりです。
最近は全然本を読めておらず、
積本ばかりが増えているのでGW中にできるだけ読みたいと思います。。。
リード予備校・河合塾マナビス忠節校 日比野仁哉