高等部ブログ
リード通信Vol. 24バックナンバー
2025/03/17
リード予備校忠節校こんにちは。忠節校舎の高橋です。
いつも週末にアップしていたのですが先週はドタバタしていてすっかり忘れていたので今日1つ載せておきます。情報は掲載当時のものになるので、ご注意下さい。
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リード通信Vol. 24 (2023年10月号)
(なるべく)毎月1日送信。ただしいつまで続くかは??
1,今月のお話
今回は「頭を良くする方法」についてです。
高橋は最近、自分の身に老化現象が起きているのを痛切に感じています。
体力の方はまだまだ若い人に負けないくらいはあると思っているのですが、アタマの方がだいぶ劣化しつつありますね(笑)。
ではどうしたら(今更改善は無理だとしても)アタマの劣化を防ぐことができるのか。
脳科学の最新の研究によると、「アタマを良くする」ためには脳細胞の一種であるグリア細胞の活性化が鍵になるそうです。(お茶の水女子大助教 毛内拡著「脳を司る「脳」」より)
アインシュタインの死後、天才の脳の秘密を解き明かすべく、彼の脳の一部を科学的に解析しました。その結果、グリア細胞の数が一般人の脳よりも相当多い部分があることが分かりました。
さらに、様々な動物の脳においてニューロンとグリア細胞の比率を調べたところ、例えばマウスはニューロン1に対してグリア細胞0.3、ネコは1.1、ヒトは1.3~2.0だそうです。
2013年のアメリカでの実験で、幼いマウスの脳内にヒトのグリア細胞(の元となる細胞)を移植したところ、マウスの脳内でヒトのグリア細胞がより幅を利かせるようになり、このマウスは通常のマウスよりも記憶・学習の効果が高かったそうです。
これらのことから、「アタマが良い」かどうかはグリア細胞の存在がカギを握っていることが分かってきました。
残念ながら、生後、脳内のグリア細胞が増えることはありません。しかし、既存のグリア細胞を活性化させることは可能です。
1つ目の方法は、脳に電気刺激を与えることです。もともと、うつ病患者に対して、感じることができないくらいの微弱な電気を脳に流すという治療法がありましたが、これを健常者に行っても計算能力が上がるなどの様々な効果が報告されていました。当時はなぜそうなるのかのメカニズムは不明でしたが、現在では電気によってノルアドレナリンという脳内物質が放出され、それがグリア細胞を活性化することが分かっています。
ただし、この方法が脳にどんな副作用をもたらすのかは今だ不明だったりするので、良い子の皆さんは真似をしない方がいいです(笑)。
2つ目の方法は目新しい環境に身を置くことです。ノルアドレナリンは適度に緊張感のある状況に身を置くことでより多く分泌されます。新しいことに挑戦するのはもちろん、通学(通勤)ルートを変えてみる、といいったちょっとしたことでもよいそうです。
なるほど。確かに歳を取ると生活も仕事もパターンが確立されて刺激は少なくなるかもしれません。歳をとっても新しいことに挑戦を続け、頭の固い「頑固オヤジ」にならないよう、気を付けたいと思います。
高橋
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2、田辺の一冊 田辺の独断と偏見で本を紹介します。
鹿島田真希『少年聖女』
この作家の『ハルモニア』という作品がなかなか面白かったので他の作品もいくつか読んでみました。正直あまり面白くないものもありましたが、この『少年聖女』は途中から夢中で読み進めました。
小川榮太郎という人がこの作品をこう評しています。
「ゲイバーの美少年優利とノンケの恋。優利の語るソドムのような性と狂気とが、ほとんどそのまま人間という生き物の原石の輝きを帯び、猥雑極まる安アパート、汗と小便の臭い、支離滅裂な会話に神性の後光が差す。」
これがうまい評言です。
支離滅裂、下品なセリフがかなり出てきますが、それが神聖さを感じさせるから不思議です。
人によってはつまらないというだろうし、自分ももう一度読んだら駄作だと思うかもしれません。
ただ、私は読んでいるとき、確かに生命の神秘に触れているという感動を覚えました。知的な理解ではなく、言葉を読み進めるリズムが感動を生んでいたのだと思います。(この独特なリズムを生み出せるのはこの作家の才能でしょう)
なかなかぶっ飛んだ?作品で教科書なんかには絶対載らないような作品ですが、文学というものの面白さを持っています。気になった方は読んでみてください。
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3,高橋の各国つれづれ訪問記
高橋が過去に訪れた国を紹介するコーナーです。読んでも特に何の役にも立たないので読みたい人だけどうぞ(笑)。今回はペルーです。
首都:リマ
最大都市:リマ(インカ帝国を征服したスペイン人ピサロによって創設され、以来メキシコシティとともにスペインによる南米支配の中心地として栄えた。人口約1,100万人)
面積:約129万平方キロ(日本の約3.4倍)
人口:約3,300万人
一言メモ:ジャガイモ発祥の地。15世紀にスペイン人がヨーロッパに持ち帰り、その後江戸時代初めに日本にも伝わり、飢饉の際に人々の飢えを救った。現地では食用に適したものだけでも3,000種類以上あり、市場に並ぶジャガイモの数と種類は壮観です。
これはかつてインカ帝国の都であったクスコという町で起きた出来事です。
私が泊まっていた日本人バックパッカー御用達の宿に、ある日本人旅行者がやってきました。彼女(Nさん)は別の宿に泊まっていたのですが、街を歩いている際にカメラとデジカメを強奪され、ショックを受けて日本人と話をしたくなり宿を移ってきたのでした。
Nさんがそれまで泊まっていた宿の人に相談すると、実はクスコの町外れに「泥棒市(どろぼういち)」があって、盗品はたいていそこで販売される、と教えてもらったそうです。その宿の娘さんがこれからその市場を案内してくれる、とのことでした。(観光客だけで訪れるのは危険、とのことでした。)面白半分でしたが、当時真っ黒に日焼けしそれなりに精悍に見えていたはずの私はボディーガードを兼ねて彼女たちに同行することにしました。
いざ行ってみると、泥棒市自体は別にそこまで治安が悪いわけではありませんでした。むしろ普通の青空市のような感じでこちらは拍子抜けしてしまったのですが、本当にありとあらゆるものが売られているのにはビックリしました。もちろんすべてが盗品というわけではなかったのですが、例えばそこで売られていた旅行用ナイフ(当時西洋人バックパッカーがよく持ち歩いていました)なんかはどう見てもどれも盗品でした。
肝心のデジカメとカメラですが、なんとちゃんと売っていました。デジカメの方は店の人に素早く隠されてしまったのですが、私と宿の娘さんがカメラを取り押さえている間、Nさんが警官を連れて来て、(すったもんだの挙句)最終的にカメラだけは無事取り返すことができました。
泥棒市は日本にはないものなので、珍しい経験ができたと思っていたのですが、最近は日本でも盗品の果物を売るトラックについてのニュースを聞くようになりました、、、。なんか複雑な気分です。