高等部ブログ
東大の物理過去問の質問@忠節校
2022/07/09
こんにちは、リード予備校の佳山です。
岐阜高・岐阜北高専門館の忠節校は、難関大を狙う生徒が多くいます。 この時期になってきますと、京大や東大を志望している生徒は、過去問演習を始める生徒が出てきまして、質問に持ってきます。
ある生徒は、東大を志望していまして、合格可能性も高めです。
生徒:「先生、この電子線照射の問題で、最後の問題が分からないんです。」
物理2006年の第3問
最後の設問が分からないという質問は、一番時間がかかる質問でして、最初から問題を解いていかないと問題設定自体が分かりません。
でもこの生徒は、本当に優秀でして、この問題の流れを説明してというと、問題設定と最後の問題までの設問で聞かれていることを的確に説明できます。
佳山:「この最後の問題は、衝突の力積から力を出して、それで圧力求めたら出るよね?」
というと、
生徒:「それは、解説読んで理解できたんですが、僕のやり方が全く違っていて、答えは合わないんですけど、なんか惜しい答えになるんです。それで、僕のやり方のどこがおかしいか、聞きたくて。」
生徒のやり方を聞いてみると、確かにその考え方でもいけそうで、全く違うアプローチなのに、答えの式の形・使っている文字が同じで、正解の2倍の式が出てきていました。
生徒のやり方のどこがおかしいのか、結局1時間ほど考えまして、体積Vが変化するところを一定としているところがおかしいと結論に至りました。アプローチそのものは悪くないんですが、体積変化する際の条件提示がされていないこと、体積変化まで考えるとおそらく相当複雑な式になるから、模範解答はこの方法ではないと思いました。
この問題はこれで生徒も納得しまして
別の問題では、
生徒:「なぜこの問題を解くときに、(1)の設定を適用しているのか?」という質問でして
確かに生徒が疑問に思うことは理解できました。 結局は圧力変化による水の体積変化はほぼ起こらないという前提が必要になります。
生徒:「なんか、屁理屈みたいな質問ですみません」と言ってきましたが
屁理屈だとは全く思わず、この生徒の深く考える姿勢に感心しています。
なぜこの解き方でダメなのか?という質問は、ダメなところをすぐに指摘できることがほとんどですが、この生徒の質問は、考えさせられる質問で、それに対応することはかなり時間を要するのですが、なんかやり甲斐があります。
英語科の高橋先生に
佳山:「東大英語の過去問の質問で、詰まることありますか?」
高橋:「いや、ほぼないですね。」
さすが高橋先生!!
国語科の田辺先生に
佳山:「東大国語の過去問の質問って、時間かかる? 文を読まないといけないよね?」
田辺:「そうですね。文をしっかり読まないと的確なことは言えないので、すぐに答えることはできないですね。」
国語は大変そうです。。