英検Jr. ®SILVERで自信をつけて、英検®に挑戦!
現在は、「Lead English Trial School(LETS)」(英検®取得を目的とした小学生向けコース)の入門コース「プレ英検®5級クラス」でカリキュラムの一環として、英検Jr.®SILVERを受験する機会を設けています。1年間「プレ英検®5級クラス」で学び、客観的な指標である英検Jr.®SILVERで正答率が80%を超えることができれば、次の「英検®5級クラス」に自信を持って進級できます。いわば、「お墨付き」というわけです。さらに、「英検®5級クラス」からスタートしたけれどまだ英検®5級への挑戦は自信がないという生徒にも英検Jr.®SILVERの受験をすすめています。
なぜSILVERなのかというと、「プレ英検®5級クラス」の生徒にとって絶妙なレベルだからです。LETSでは「英検Jr.®SILVER ⇒ 英検®5級 ⇒ 英検®4級」の順でステップアップしていくことを推奨していますが、英検Jr.®SILVERが難しく感じる生徒には、SILVERの下のグレードのBRONZEから受けてもらうこともあります。また、SILVERの上のグレードのGOLDは語彙レベルで言うと英検®4級より高く位置しているので、英語を聞いて理解する力はあるものの読み書きのリテラシーが未熟な低年齢の生徒には、英検®4級に進む前に英検Jr.®GOLDの受験をすすめることもあります。
小学生のうちに「読む・書く」のベースの習得を
「聞く・話す・読む・書く」の英語4技能は、この順番で、かつ同時進行で、発達段階に応じて伸びていきます。低学年までは「聞く・話す」を中心に、高学年になるに従い「読む・書く」についても機会を増やしていくとよいのですが、小学校の英語の授業では、5・6年生でも「聞く・話す」がメインです。しかし、中学校からの本格的な英語学習へのスムーズな移行のためには、小学生のうちに「読む・書く」までしっかりとやっておくことが望ましいと考えます。というのも、中学校の学習指導要領や教科書が変わり、英語学習における「中1のギャップ」が課題になっているからです。
まず、中学校では小学校の「聞く・話す」で習得した語彙を分かっている前提で授業が進みます。また、英語の音源を聞いたり実際にペアワークをしたりといったアクティブな学びに時間を割く分、文法の解説などはさらっと済まされることが多いように感じます。加えて、授業はコミュニケーション中心でも、定期テストでは文法の知識や自分の意見を記述する力が試され、ついていけなくなる生徒も少なくありません。実際、英語は学力の二極化が激しく、中学3年生になるとこの差がかなり大きくなります。
中学校でつまずかないためには、小学生のうちに「聞く・話す」に加えて「読む・書く」にも取り組み、英語4技能のベースを身に付けておくことが大切です。そしてそのためには、「聞く・話す」の英語学習を早期に始めることを推奨しています。もちろん子どもが望まない無理な先取りや詰め込み学習はおすすめしませんが、早くから英語にたくさん触れることで自然と語彙が身に付き、それが中学生以降のより豊かな学びへとつながると私は考えています。
英検Jr.®に取り組むことで、「英語を聞いて理解する力が付いているのだ」と自信をつけ、次に向けて意欲を高めることができます。今後はLETS以外のコースでも英検Jr.®の受験者を増やし、英語学習のモチベーションアップにつなげたいと考えています。そして、地域の教育インフラとなるという使命を実現するべく、さまざまなコンテンツやサービスを活用しながら、英語4技能をしっかりと身に付けていけるようサポートしたいと思います。
ひたすら単語を覚えて、意味がよく分からないまま例文を書き写して…という英語学習は苦行でしかありません。そうではなく、小学生はもちろん中学生になってからも、ワクワクしながら英語を学び続けられる環境を提供していきたいです。 |